地元民に『秋葉山』の名で親しまれている“秋葉神社”は、静岡県浜松市天竜区春野町にある神社。
東京に“秋葉原”なんて地名がありますが、あの“秋葉”も元をたどればこの神社のある“秋葉山”から来てるとかなんとか…。
もっとも、現在の日本には大小合わせて1,200社を超える秋葉神社が存在するといわれていて、秋葉原の場合は台東区松が谷にある“秋葉(あきば)神社”が直接の地名の由来なんだそうですが、全国津々浦々にあるといわれる秋葉神社の総本社というのが、新潟県長岡市にある“秋葉三尺坊大権現(あきばさんしゃくぼうだいごんげん)”と、静岡の“秋葉山本宮秋葉神社(あきはさんほんぐうあきはじんじゃ)”。
秋葉山本宮の創建は和銅2(西暦709)年と伝えられ、火伏せ、厄除けにご利益がある神社として、地元天竜や浜松はもとより、東海地方一帯の人たちの間では、パワースポットや観光地として人気のある神社です。
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上社と下社
秋葉山本宮は、秋葉山の山頂にある“上社”と“下社”の2つがあります。
秋葉山本宮秋葉神社上社

秋葉山山頂の上社といえば、黄金に輝く『幸福の鳥居』で有名!
秋葉神社の信仰には
- 火防(ひぶせ)
花火など火・火薬を扱う事業の安全と繁栄
鍛冶・金属加工・鉄鋼業・工業全般の安全
新しい家の火事予防の願掛け
- 厄除開運
- 家内安全・町内安全・商売繁盛
- 大漁祈願
船上での火(燈)や遠州灘で秋葉山が目印になることから - 茶業繁栄・茶業安全
- 武運長久
- 人形感謝
創建時に人形に助けられたという言い伝えから
なんてものがありますが、この鳥居を見るとシンプルに金運アップにもご利益がありそうですよね!
幸福の鳥居に目を奪われて見落としてしまいがちですが、本殿の足元にある“神恵岩”に行くのもお忘れなく。

太いしめ縄が巻かれていていかにもご利益のありそうな神恵岩ですが、この岩ただの岩ではなく巨大な火打石なんです。
秋葉神社の御祭神は火之迦具土大神(ひのかぐつちのおおかみ)という火をつかさどる神様。
このためか、秋葉神社ではお清めに火打石を使うことが多いようです。
普通の火打石は小さいので、火花を起こすがなかなか難しいんですけど、これだけ大きいと誰でも簡単に火が起こせそうですね!
手前にある火打ち金を数回神恵岩に打ち付けると、盛大に火花が飛びます。

これだけ派手に火花が飛べばお清めどころか厄除けもされそうですね!
神恵岩でお払いが済んだら本殿に参拝。

参拝が済んだら本殿脇にある望台に行ってみましょう!
本殿は秋葉山の山頂にあるので、ここからの景色は素晴らしいですよ!

天気が良ければ遠州灘まで見渡すことができますが、空気が澄みわたっている冬の晴れた日が一番景色がきれいに見えるんでしょうね。
とくにお正月なんかは晴天率が高いので、初詣で上社に参拝し、境内から初日の出を拝むという人が多く、毎年お正月の時期はとても賑わいます!
秋葉山本宮秋葉神社 遥斎殿

秋葉山の麓を流れる気田川(けたがわ)の岸辺にあるのが秋葉神社の下社。
一時期はこちらが秋葉神社の本社となっていましたが、山頂の本宮が建立されると、建立された場所の関係で、上社(かみしゃ)と下社(しもしゃ)と呼び分けられるようになりました。
地元では“下社(しもしゃ)”なんて呼んでいますが、正式には“遥斎殿(ようさいでん)”というそうです。
上下で分かれていますが、どちらにお参りしても本人の心がけ次第で同じご利益が得られます!
上社のような派手な鳥居や巨大な火打石はありませんが…

木々に囲まれた境内はなんとも神聖な雰囲気が漂っています。
下社の目の前の気田川の河川敷にはキャンプ場があり、週末になるとキャンプを楽しむ人たちで賑わいます。
大晦日に気田川のキャンプ場で年越しキャンプなんてのもいいかもしれませんね!
下社と上社を結ぶ『表参道』
どちらも同じご利益があるとはいっても、せっかくなら上社と下社に参拝したいところ。
気田川沿いに車を走らせれば30分ほどで上社と下社の間を移動することができますが、脚に自信のある人や登山が趣味の人におすすめなのが“表参道”。

江戸時代頃の秋葉神社は伊勢神社に次ぐ信仰を集め、全国から多くの参拝客が秋葉神社を目指して旅をしていたそうですが、その頃の人たちもこんな山道を登っていたんでしょうね。
現在は東海自然歩道の一部として指定され、トレッキングやトレイルランをする人で賑わいます。
途中にベンチやテーブルも用意されているので、家族でハイキングに来ている人たちも見かけますね。
意外に険しいのでそれなりにちゃんとした登山装備を持っていきましょう!
私は思い付きで登ってえらい目にあいました…。
秋葉山秋葉寺
上社から表参道を10分ほど降りたところにあるのが秋葉山秋葉寺(あきはさんしゅうようじ)です。
かつては秋葉山の山頂にあり、秋葉神社とともに祀られていた観世音菩薩がご本尊となっています。

明治政府の神仏分離令により一度は廃寺となりますが、地元に人たちの請願により明治13年に現在の場所に建立されたそうです。
参道を通らないと秋葉寺まで来ることができないため参拝客が少なく、境内は閑散としていますが、山深いところにあるので何とも言えない神聖な雰囲気を醸し出しています。
参道を登るときの休憩場所にちょうどいいですよ!
秋葉神社へのアクセス
マイカーで
浜松の市街地から上社までは車で1時間半。
最寄りのインターチェンジは新東名浜松浜北インターで、こちらからだとだいたい1時間くらいといったところ。
下社の方は浜松の市街地から車で1時間、浜松浜北インターからだと30分くらいになります。
公共交通機関で
公共交通機関でのアクセスですが、上社については毎週日曜日に、遠州鉄道の西鹿島駅から1日1往復のバスが運行されています。
ダイヤは
- 西鹿島駅発:10時00分
- 上社発:1時30分
です。
下社の方は同じく遠州鉄道の西鹿島駅から毎日運航されていますが、本数はそれほど多くないのでアクセス性はそれほどよろしくありません…。
ご利益のほどは?
下社から表参道を登って上社に参拝して願掛けをしてみましたが、なんと参拝した翌週に宝くじが当たりました!
まぁ、当たったといってもロト7の6等ですけどねw
とはいえ当たったんだかご利益はあったといっていいでしょう!
火防、厄除けとは違うご利益のような気もしますが、商売繁盛や開運なんてのもありますからね。
意外と宝くじも近いうちにまた当てちゃうかも!
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