航空無線通信士の試験対策:電気通信術(フォネティックコード)

パイロットへの道のり

無線従事者試験には電気通信術という科目があり

  • モールス電信
  • 直接印刷電信
  • 電話

での通信術について試験が課せられます。

航空無線通信士の試験では、この3つの通信術のうち“電話”での通信方法についての試験があり、この試験では欧文通話表に準拠した文章の読み上げと聞き取りの能力について試験されます。

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欧文通話表(フォネティックコード)とは?

無線通信は音声で情報をやり取りするため、通信状況や話す人の癖などによって、聞き間違えを起こすことがあります。

どの言語にも同音異義語というのがありますが、例えば口頭だけで日本語の“ハシ”という単語を説明するとしたら?

  • 渡る“ハシ”
  • 食器の“ハシ”
  • 隅っこの“ハシ”

といった感じで説明するんじゃないでしょうか?

これと同じようにアルファベットの文字に一つ一つ聞き間違いを防ぐために独自の読み方をを当てはめたものが欧文通話表。

一般的にはフォネティックコードと呼ばれ、アルファベットの“BとD”や“MとN”のように発音が似通っている言葉を区別するため、国際電気通信連合(ITU)で制定された世界共通の読み方となっています。

戦争映画やゲームなんかで兵隊さんが前線への砲撃支援を要請するときに『座標位置アルファー、ブラボー、デルタ、ワン、スリー、エクスレイ』みたいな感じで不思議な呪文を唱えているシーンを見たことがある人もいるかと思いますが、あの不思議な呪文がフォネティックコードと呼ばれるものです。

日本でもITUで制定されたフォネティックコードをそのまま欧文通話表として採用しており、無線局運用規則において

  • 文字
  • 数字及び記号

のについての読み方を規定しています。

文字

航空無線通信士の試験では、欧文通話表の文字の送話(読み上げ)と受話(書き取り)について試験が行われます。

文字

使用する語

発音

A

ALPHA

AL FAH(アルファー)

B

BRAVO

BRAH VOH(ブラヴォー)

C

CHARLIE

CHAR LEE(チャーリー)

D

DELTA

DELL TAH(デルタ)

E

ECHO

ECK OH(エコー)

F

FOXTROT

FOKS TROT(フォクストロット)

G

GOLF

GOLF(ゴルフ)

H

HOTEL

HOH TELL(ホテル)

I

INDIA

IN DEE AH(インディア)

J

JULIETT

JEW LEE ETT(ジュリエット)

K

KILO

KEY LOH(キロ)

L

LIMA

LEE MAH(リマ)

M

MIKE

MIKE(マイク)

N

NOVEMBER

NO VEM BER(ノヴェンバー)

O

OSCAR

OSS CAH(オスカー)

P

PAPA

PAH PAH(パパ)

Q

QUEBEC

KEH BECK(ケベック)

R

ROMEO

ROW ME OH(ロミオ)

S

SIERRA

SEE AIR RAH(シエラ)

T

TANGO

TANG GO(タンゴ)

U

UNIFORM

YOU NEE FORM(ユニフォーム)

V

VICTOR

VIK TAH(ヴィクター)

W

WHISKEY

WISS KEY(ウィスキー)

X

X-RAY

ECKS RAY(エクスレイ)

Y

YANKEE

YANG KEY(ヤンキー)

Z

ZULU

ZOO LOO(ズールー)

発音の部分の下線が引かれている部分は語勢が強いことを示しています。

数字と記号

数字と記号については出題されませんが、参考までに載せておきます。

文字

使用する語

発音

0

ZERO

ZE RO(ジロウ)

1

ONE

WUN(ワン)

2

TWO

TOO(トゥー)

3

THREE

TREE(トゥリー)

4

FOUR

FOW ER(フォウアー)

5

FIVE

FIFE(ファイフ)

6

SIX

SIX(シックス)

7

SEVEN

SEV EN(セブン)

8

EIGHT

AIT(エイト)

9

NINE

NIN ER(ナイナー)

100

HUNDRED

HUN DRED

1000

THOUSAND

TOU SAND(タウザンド)

小数点

DECIMAL

DAY SEE MAL(デシマル)

終点

POINT

POINT(ポイント)

試験方法

電気通信術の試験方法は、無線従事者規則に次のように規定されています。

無線従事者規則 第5条 ※抜粋

12.航空無線通信士

ロ.電気通信術電話
一分間五十字の速度の欧文(運用規則別表第五号の欧文通話表によるものをいう。)による約二分間の送話及び受話。

送話

送話では、アルファベットに対応したフォネティックコードの読み上げができるかどうかを試験されます。

試験では、試験官のいる別室に一人づつ呼び出され、試験官にアルファベットが5文字づつランダムに記載された電話送信文を渡され↓

受験者はこれを2分間に100文字のペースで読み上げます。

時間の計測は受験者が「始めます」言ったところから。

引き続き「本文 YNOPO(ヤンキー ノヴェンバー オスカー パパ オスカー) NOHOP(ノヴェンバー オスカー ホテル オスカー パパ)…」といった具合に本文を読み上げていき、最後に「終わり」といったところで計測終了となります。

もし本文中のアルファベットを間違って読み上げてしまった場合は「訂正」と言い、間違った文字の2~3文字前の正しく読み上げた文字から読み直します。

受話

受話の試験では、試験会場にあらかじめ録音されたアルファベットの読み上げが流されるので、受験者はこれを聞いて受話用紙に記入していきます。

読み上げられるアルファベットは受話と同じく2分間に100文字です。

採点基準

電気通信術の採点持ち点100点からの減点法で行われ、80点以上で合格となります。

減点の基準は↓

 

採点区分

点数

送話

誤字、脱字、冗長

1字ごとに3点

発音不明瞭

1字ごとに1点

未送話文字

2時までごとに1点

訂正

3回までごとに1点

品位

15点以内

受話

誤字、冗字

1字ごとに3点

脱字、書体不明瞭

1字ごとに1点

抹消、訂正

3字までごとに1点

品位

15点以内

採点区分にある“冗長”というのは、送話試験で通話表に無い文字を読み上げたり、受話試験で発音されていない文字を書いてしまうこと。

“品位”というのは、送話試験での聞き取りやすさや、受話試験での字の読みやすさなど、通信文の全体的な評価となります。

試験対策としてはとにかく文字のフォネティックコードを完全に覚え、スムーズに読めるようにひたすら練習するしかありませんね…。

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