航空無線通信士の試験対策:法規その26 備え付けを要する書類など

パイロットへの道のり

突然ですが無線局を開設し、運用していくために必要なアイテムとは何でしょう?

当たり前ですが、無線機はまず必要ですよね?

あとは、無線局に与えられた免許状は常置場所に設置しなければいけませんし、無線を操作する人に与えられた無線従事者免許証も携帯義務があります。

とりあえずこれ位は思いつくかと思いますが、実はこれ以外にも色々と必要な書類やアイテムがあります。

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備え付けを要する業務書類

無線局には

  • 無線局免許状
  • 無線業務日誌
  • 時計

などの所定の業務書類の備え付け義務があり、無線局に選任されている無線従事者は、時計や業務書類を整備するとともに、適切にこれらを管理し、保存しなければならないとされています。

無線局を運用する際に必要な業務書類の備え付け義務については電波法第60条に規定されていますが↓

電波法 第60条(時計、業務書類等の備付け)

無線局には、正確な時計及び無線業務日誌その他総務省令で定める書類を備え付けておかなければならない。ただし、総務省令で定める無線局については、これらの全部又は一部の備付けを省略することができる。

時計と無線業務日誌以外の備え付け書類に関して、具体的にどのような物が必要になるのかは電波法施行規則第38条に規定されています。

電波法施行規則 第38条 (備付けを要する業務書類)

電波法第60条の規定により無線局に備え付けておかなければならない書類は、次の表の上欄の無線局につき、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。

ここでは無線局の種別ごとに備え付けを要する業務書類が規定されているので、ここから航空無線通信に関連する無線局の備え付け書類を抜粋してみると

3.航空機局及び航空機地球局(航空機の安全運航又は正常運航に関する通信を行うものに限る。)

(1)免許状
(2)無線局の免許の申請書の添付書類の写し
(3)無線局の変更の申請(届)書の添付書類の写し(航空機地球局にあっては、電気通信業務を行うことを目的とするもの以外のものの場合に限る。)
(4)国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約及び、無線通信規則並びに国際民間航空機関により採択された通信手続(国際通信を行う航空機局及び航空機地球局の場合に限る。)
(5)無線設備を搭載する航空機の常置場所、所有者変更の届出の添付書類の写し(電気通信業務を行うことを目的とする航空機地球局の場合に限る。)

4.航空局及び航空地球局(航空機の安全運航又は正常運航に関する通信を行うものに限る。)

(1)免許状
(2)無線局の免許の申請書の添付書類の写し
(3)国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約及び、無線通信規則並びに国際民間航空機関により採択された通信手続(国際通信を行う航空機局及び航空機地球局の場合に限る。)

6.陸上移動局、携帯局、航空機地球局(3の項に掲げる航空機地球局を除く。)、携帯移動地球局、簡易無線局及び構内無線局

免許状

8.遭難自動通報局、船上通信局、無線航行移動局及び無線標定移動局

(1)免許状
(2)無線局の免許の申請書の添付書類の写し
(3)無線設備を搭載する航空機の常置場所、所有者変更の届出の添付書類の写し(遭難自動通報局及び無線航行移動局の場合に限る。)

といった感じ。

少し整理すると

  • 航空機の無線設備
    1. 無線局免許状
    2. 免許申請時の添付書類の写し
    3. 記載事項変更届の添付書類の写し
    4. 国際電気通信連合憲章(海外へ飛行する航空機のみ)
    5. 国際電気通信連合条約(海外へ飛行する航空機のみ)
    6. 無線通信規則(海外へ飛行する航空機のみ)
    7. ICAOに採択された通信手続(海外へ飛行する航空機のみ)
  • 航空機と無線通信を行う施設の無線設備
    1. 無線局免許状
    2. 免許申請時の添付書類の写し
    3. 国際電気通信連合憲章(外国籍の航空機と通信を行う場合のみ)
    4. 国際電気通信連合条約(外国籍の航空機と通信を行う場合のみ)
    5. 無線通信規則(外国籍の航空機と通信を行う場合のみ)
    6. ICAOに採択された通信手続(外国籍の航空機と通信を行う場合のみ)

を備え付けておかなければならないことになります。

地上施設はともかくとして、航空機にこれだけの書類を備え付けておくのも大変ですが、ここで注目してほしいのが、これらの書類はあくまで“備え付け”が義務付けられているだけなんです。

国語辞典を見ると“携帯”とは『身につけたり、手に持ったりしていること。』を、“備え付け”は『あらかじめ準備しておくこと』を意味する言葉になりますが、法解釈の上では“携帯”は『その場での求めに応じて速やかに提出・提示できる状態』、“備え付け”は『事前の要請に応じて提出・提示できる状態』となるので、備え付け書類は地上の任意の場所に保管し、所轄官署の求めに応じていつでも提示出来るようになっていれば問題ないことになります。

流石に飛行中の航空機をいきなり止めて、備え付け書類を確認するなんてことは出来ませんからね!

とはいえ、定期的に無線局の状況を確認し、免許された運用条件に合致しているか?違法運用が行われていないか?といったことを確認するため、無線局は法令で定められた期間ごとに定期検査を受けなければいけません↓

定期検査では備え付けが義務付けられている時計や書類などの状態が確認されます。

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