航空無線通信士の試験対策:法規その25 緊急通信

パイロットへの道のり

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緊急通信

緊急通信は「船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥る恐れがある場合その他緊急の事態が発生した場合に緊急信号を前置する方法その他総務省令で定める方法による無線通信」(電波法第52条(2))と規定されています。

遭難通信と緊急通信とで何が違うのか?

これらの通信について規定されている電波法第52条を見ると…

  • 遭難通信…重大かつ急迫の危険に陥った場合
  • 緊急通信…重大かつ急迫の危険に陥るおそれがある場合

要するに、遭難通信は『現時点で重大かつ急迫の危機に陥ってしまっている状態』、緊急通信は『これから重大かつ急迫の危険に陥る可能性がある状態』という点で緊急度や即応度が全く異なる通信であることが分かるかと思います。

緊急通信が送信される状況としては

  • ハイジャック
  • 機内での重病人の発生

などが発生した場合が考えられます。

電波法 第67条(緊急通信)

航空局等は、遭難通信に次ぐ優先度を持って、緊急通信を取り扱わなければならない。

2.航空局等は、緊急信号又は電波法第52条(2)の総務省令で定める方法により行われる無線通信を受信した時は、遭難通信を行う場合を除き、その通信が自局に関係ないことを確認するまでの間(総務省令で定める場合には少なくとも3分間)継続して緊急通信を受信しなければならない。

以前の記事でも解説していますが↓

無線局運用規則第150条で無線通信の優先順位が定められていますが、この優先順位の根拠が無線局運用規則の上位規則となる電波法の第67条。

この条文の中で『遭難通信に次ぐ優先度をもって』と記述されているとおり、緊急通信は数ある無線通信の中でも2番目の優先順位で取り扱わなくてはならないと規定されています。

緊急通信を受信した航空局等(航空局、航空機局、航空地球局等の無線局)は、その通信が自局に関係ないものであること(自局が呼出されていないこと)を確認するまでの間、継続して緊急通信を受信しなければならないとされています。

緊急通信を受信した無線局の取るべき措置

受信した緊急通報が自局に宛てたものであることが確認された場合の措置についても法令によって規定されています。

無線局運用規則 第176条の2(緊急通信を受信した無線局の取るべき措置)

航空機の緊急の事態に係る緊急通報に対し応答した航空局又は航空機局は、次の(1)から(3)(航空機局にあっては(1))に掲げる措置をとらなければならない。

(1)直ちに航空管制の機関に緊急の事態の状況を通知すること
(2)緊急の事態にある航空機を運航する者に緊急の事態の状況を通知すること
(3)必要に応じ、当該緊急通信の宰領を行うこと

緊急通信に応答した航空局等は直ちに

  • 航空交通管制の機関
  • 緊急事態にある航空機運航する者(運航会社など)

に状況を通知するとともに、必要に応じてその緊急通信に係る無線局の指示と取りまとめ(宰領)を行わなければなりません。

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