MSFSアドオンレビュー:NATIVE H-60 project

フライトシム

Microsoft Flight Simulator(MSFS)に導入することのできるアドオン機体レビュー。

今回はAIRBUS H135の開発をしていた↓

Destroyer121氏が新たにリリースしたヘリコプターのフライトモデル“NATIVE H-60 project”をレビューしていきます。

レビュー執筆時のバージョンはVer.1.2とそれなりに出来上がっていますが、実はまだまだ開発が継続中の機体。

現時点でもかなりいい機体に仕上がっていますが、今後の進展が期待されるアドオンの一つです。

Table of Contents

実機について

H-60はアメリカのシコルスキー・エアクラフトが1970年代前半に開発したアメリカ陸軍向けの汎用ヘリコプター。

この型式番号でピンと来なくても“ブラックホーク”というペットネームを聞けばどんなヘリコプターかイメージ出来るなんて人も多いかもしれません。

Wikipediaより引用

自衛隊でも輸送用や救難用として運用しているヘリコプターなので、災害派遣任務に投入されることが多く、テレビのニュースやドキュメンタリーなんかで目にしたことのある人も結構いるんじゃないでしょうか?

Wikipediaより引用

元々アメリカ陸軍向けに汎用輸送ヘリコプターとして開発されましたが、性能の良さから派生型が多く開発され、代表的なものだけでも

  • UH-60:汎用輸送ヘリ
  • SH-60:対潜哨戒ヘリ
  • HH-60:救難ヘリ
  • MH-60:特殊作戦用ヘリ
  • VH-60:要人輸送ヘリ

といったものがあります。

ややこしいのがここから派生された特別仕様機で、所属組織も用途も装備品も機体構造も違うのに同じ型番(アメリカ空軍の戦闘捜索救難ヘリ“HH-60 ペイブ・ホーク”とアメリカ海軍・沿岸警備艇の“HH-60 ジェイ・ホーク”)のモデルがあったりするんですよ…。

これに加えてアメリカ軍以外の他国の軍事組織や警察、民間団体向けには“S-70”という型式で販売され、採用された国で仕様に関係なく独自の型式番号を割り当てるもんだから、型式と仕様が一致しないなんてことも当たり前。

例えば航空自衛隊の救難ヘリは“UH-60J”となっていますが、中身はアメリカ空軍の戦闘捜索救難ヘリ“HH-60 ペイブ・ホーク”とほぼ同じだったりします。

そしてこの航空自衛隊仕様の機体はアメリカ国外向けの販売なのでUH-60ではなく、正式には“S-70-12”という型式の機体だったりするという…。

その辺りの細かい派生の話をしだすと長くなるので、興味のある方はWikipediaをご覧ください↓

色々ややこしいので、今回はこれらをひっくるめて“H-60”として話を進めていきたいと思います。

ダウンロード

今回も機体データは“Flightsim.to”からダウンロードしました。

NATIVE H-60 Projectのダウンロードはこちらからどうぞ↓

上のリンク先のページを下にスクロールしていくと、“Download”と書かれた緑のボタンがあるので、それをクリックしてください。

しばらく待つとポップアップが表示されるので、そのポップアップにある“Start Download”をクリックすると機体データのダウンロードが始まります。

インストール方法

ほとんどのアドオンは、ダウンロードされた圧縮ファイルを解凍して、解凍されたフォルダをMSFSのCommunityフォルダにそのまま移動するだけでいいんですが、今回は少し手順が違います。

まずはダウンロードされた圧縮ファイル(今回はzipファイル)をPCの適当な場所に解凍します。

次に解凍したフォルダをMSFSのCommunityフォルダにコピーします↓

コピーしたらそのフォルダを開き、フォルダ内に格納されている“AirlandFS”を切り取ってCommunityフォルダ以外の場所に移動します↓

が、ここからの操作は人によって変わってくるのでその辺りの説明をしていきましょう。

“AirlandFS”を始めて導入する場合

Communityフォルダ以外の場所に張り付けたら、張り付けた先でAirlandFSのフォルダを開き↓

フォルダ内にある“AirlandFS.exe”という実行ファイルのアイコンを右クリックし、メニューにある“タスクバーにピン留めする”を選択します。

ショートカットをデスクトップ上に作成してもいいんですが、AirlandFSをMSFSの起動後に立ち上げないといけないので、タスクバーにピン留めするのがお勧めです。

“AirlandFS”をすでに導入している場合

MSFSにRotorSimPilotの“Robinson R44 Raven Ⅱ”を導入している場合↓

既に“AirlandFS”をPC上のどこかに入れていると思います。

この場合は既に導入してあるAirlandFSのフォルダにH-60用のコンフィグレーションやプロファイルを上書きすることで、AirlandFSがH-60に対応します。

本来なら該当するファイルのみピンポイントで上書きする必要がありますが、今回はH-60に付属してきたAirlandFSのフォルダを中身をすべて既存のAirlandFSに上書きしました。

こんなことするとR44のプロファイルが消えてしまいそうですが、R44のコンフィグレーションとH-60のコンフィグレーションは個別に存在するので、H-60導入後にもR44は問題なく飛ばせます。

AirlandFSのフォルダ内にxlsx形式のコンフィギュレーションシートというファイルがあり、これが書き換わるのも問題がありそうなんですが、デフォルトの状態であればR44とH-60のコンフィギュレーションシートは記載している値が全く一緒なので、R44向けにコンフィグレーションシートを書き換えて人でなければ、AirlandFSフォルダの中身をすべて上書きしてしまっても大丈夫そうです。

お勧めはしませんし、何かトラブルがあっても責任は取りませんが…。

多少面倒ではありますが、Communityフォルダに格納した“destroyer121-sh60”からMH-60.cfgとUH-60.cfgというコンフィグレーションファイルを探し出して、AirlandFSの“Plofiles”フォルダにコピーしましょう。

フライトの前に

通常のアドオンであればMSFSを起動して適当な空港からシミュレーションを開始すると自由に飛び回ることが出来ますが、今回導入するH-60を飛ばすためには、シミュレーション開始時に先ほど導入したAirlandFSを起動しなければいけません。

AirlandFS無しでH-60を呼び出すと↓

こんな感じで機体の前に警告パネルが表示されます。

あらかじめAirlandFSを起動しておくか、H-60を呼び出した後にAirlandFSを起動すればこの表示は消えます。

ちなみにAirlandFSを起動しないとどうなるのかというと…。

どういう理屈かは分かりませんがエンジン出力を上げると機体がバックしていき、1ミリも浮き上がりません…。

この状態でもステアリングとホイルブレーキは効いているのでカーブできます。

だからどうしたって話ですけどねw

機体の種類とリバリー

今回導入したH-60のアドオンには、ベースモデルとしてUH-60とSH-60が同梱されている他、それぞれのタイプにいくつかのリバリーが収録されています↓

デフォルトで収録されているのはアメリカ軍関係のリバリーですが、リペイントキットもリリースされているので他のアメリカ軍以外のリバリーも作ることが出来ます↓

エクステリア

H-60を開発したのは先行してリリースされているMSFS向け初のヘリコプターのフライトモデル“H135”を開発したDestroyer121氏なので、機体のモデリングは細かい部分まで作りこまれてます。

個人的にはちょっと綺麗すぎて現実感が乏しいように感じますが、もうしばらくすればウェザリングが入って使いこまれたような質感を持つリバリーもリリースされるんじゃないでしょうか?

インテリア

コクピット周りもエクステリアと同じく、かなり細かい所まで作りこまれています。

冒頭でも触れていますが、H-60シリーズは派生タイプが豊富にあり、コクピットの仕様もかなり沢山の種類が存在します。

最初期はアナログ計器のみのコクピットでしたが、現在は液晶パネルが装備されたグラスコクピットの機体も登場していて、このフライトモデルもグラスコクピット仕様のものが再現されています。

現時点ではバッテリースイッチや発電機のスイッチ等、一部のスイッチのみ操作可能で、マルチファンクションディスプレイの切り替えなどは出来ませんが、今後のバージョンアップでさらに操作可能なスイッチが増えれば画面の切り替えが出来るようになったり、オートパイロットの操作が出来るようになったりするのではないでしょうか?

テストフライト

今回はアメリカ沿岸警備隊カラーのSH-60でテストフライトしてみました。

エンジンスタート

現時点ではエンジンをスタートするためのスイッチが操作不能なので、エンジンはシートカットキー“Ctrl + E”でスタートします。

電源が投入されるとコクピット正面のモニターが点灯しますが↓

モニターのデータはMSFSにデフォルトで収録されているボーイング787の物が流用されているみたいですね。

恐らく、というか間違いなく実機とは違う表示でリアリティに掛けますが、流石にH-60は軍用機なのでモニターにどんな情報が表示されるのか分からないので仕方がない…。

でもこれはこれで表示が見やすくて良いと思いますけどね!

フライト

AirlandFSで飛行特性を大きく変えることが出来るので、いくつかの設定を試しながら飛んでみました。

リアリティ0%

本来ならローターが回ることでカウンタートルクが発生し、機体が浮き上がると機首が右に流されてしまうのですが、リアリティを0%にするとカウンタートルクが発生しないので離陸しても機種は正面を向いたままになります。

また、慣性モーメントの発生も抑えられているので若干機体を動かしづらい感じがありますが、その分機体の安定性が増してコントロールがしやすいという印象ですね。

おかげで本来ならかなり難しいはずのホバリングも簡単に出来ます。

マニアックな人には物足りないかもしれませんけど、初めてフライトシムでヘリコプターを飛ばすという人にはお勧めの設定です。

リアリティ50%

カウンタートルクが発生するので左のアンチトルクペダルを多少蹴りこんで機体を正面に保つ操作が必要になってきますが、それほど大きな操作をする必要はありません。

慣性モーメントの発生も少し大きくなるので機体を移動させてからホバリングに移行する際に大きめにあて舵を当ててやる必要がありますが、他のヘリコプターのフライトモデルに比べると機体の動きを抑え込みやすいです。

これでもH135のBasicモードやR44のリアリティ20%の設定に比べればかなり操縦しやすい感じですかね?

ヘリコプターのフライトモデルに不慣れな人が練習するにはこの設定でも良いと思います。

リアリティ100%

50%の時よりもカウンタートルクが強くなるのでアンチトルクペダルの蹴りこみ量が増え、慣性の働きも強くなり、機体の静止安定性がかなり低下します。

それでもH135のAdvanceモードやR44でリアリティを100%に設定した時に比べれば遥かに操縦しやすいという印象です。

静止安定性が低下する代わりに機動性は向上するので、サイクリックの入力に対してのリアクションが50%の時よりも良くなってはいますが、H135やR44よりも機体重量があるため動き出すまでにタイムラグがあってなかなか動き出さないのと、いったん動き出すと今度は機体がなかなか止まってくれないので挙動を抑え込むことが難しくなってきます。

とはいえリアリティ100%でもコツをつかめばH135やR44よりも簡単にホバリングに移行できるので、遭難者救出ミッションなんてものを作ったら面白いかもしれませんし、モガディシュでブラックホークダウンごっこなんてのも簡単に出来そうですね。

サマリー

軍用の輸送ヘリや救難ヘリとしては割とポピュラーなヘリコプターで、自衛隊でも採用しているので見かける機会も意外とあるH-60。

その割にフライトシムにはなかなか登場しない機種ですが、それがフリーウェアでリリースされているとなると導入しない手はないのではないでしょうか?

実機には開発段階のテストフライトで機体の機動性が高すぎてテストパイロットが対応しきれなかったなんて逸話がありますが…。

このフライトモデルの場合はそんなプロのテストパイロットでも持て余すようなじゃじゃ馬ではなく、ヘリコプターのフライトモデルに不慣れな人でも割と簡単に操縦できるジェントルなヘリコプター。

ヘリコプターが好きな人だけではなく、ヘリコプターにあまり興味の無かった人にもお勧めできるアドオンです。

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