アラフォーのおじさんがパイロットを目指す話 その1

パイロットへの道のり

昔から飛行機が好きでパイロットになりたくて航空自衛隊に入ったものの、努力が足りなくてパイロットになれず、趣味のフライトシムでお茶を濁して幾年月…。

夢を忘れかけていましたが、やっぱり諦められないので今度こそ真剣に目指そう!

とはいえ『なりたいなぁ…』なんてぼんやり思っているだけでは何にもなれないので、まずは“パイロットになるには”何をすればいいのかリサーチしてみました。

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パイロットになるには?

パイロットと言っても色々な種類があり、なる方法も色々ある訳ですが、とりあえず“プロのパイロット”つまり、『職業として飛行機を飛ばす人』になる方法を調べてみましょうかね。

まずはパイロットに必要な免許(ライセンス)について!

パイロットのライセンス

クルマの免許には原付から大型免許、けん引、大型特殊と色々な種類があり、それぞれの免許区分で運転できるクルマの種類が限定されていますが、飛行機の場合もクルマと同じように、タイプごとの限定があります。

航空法によると飛行機のライセンスは

  • 固定翼
  • ヘリコプター(回転翼)
  • 飛行船
  • グライダー(滑空機)

の4つに分けれるていますが、それぞれのライセンスに

  • 自家用操縦士
  • 事業用操縦士

という区分が設けられています。

これはクルマの免許の1種(自家用)と2種(事業用)の区分と同じですね。

車の場合2種免許が必要になるのは旅客運送(料金を取って人をクルマに乗せる場合)になりますが、飛行機の場合は“賃金を受けて飛行機を飛ばす”場合が該当するそうで、飛行機で運ぶものが人か物かに関係なく、職業としてのパイロットになるためには“事業用操縦士”のライセンスが必要になります。

このため、日本国内で職業としてのパイロットを目指すとなると、最低でも“事業用操縦士(固定翼)”か“事業用操縦士(回転翼)”のライセンスが必要になるようですが、これもクルマの場合と同じく、いきなり事業用操縦士のライセンスは取得できないので、まずは自家用操縦士のライセンスを取得し、規定以上の飛行経験を積んでようやく事業用操縦士ライセンスを取得するためのトレーニングを開始できるようです。

ここまではクルマの免許と似たようなシステムなのでなんとなくイメージしやすいんですが、飛行機とクルマの免許の取り方で大きく違うところは、飛行機の種類ごとに免許区分が違うというところ!

限定条件

クルマの場合なら、普通免許を取れば軽自動車だろうが高級スポーツカーだろうがワンボックスカーだろうが、取得した免許に定められている範囲内なら大抵のクルマを運転することが出来ますよね?

ところが、飛行機の場合は

  • 発着できる場所による限定:陸上機なのか水上機なのか?
  • エンジンの形式による限定:レシプロかガスタービンか?
  • エンジンの数による限定:単発(1発)か多発(2発以上)か?
  • 機種限定:二人以上でなければ操縦することが出来ない、または国土交通大臣の指定した機種のみ

といった感じで、ライセンスに限定条件が付きます。

クルマで例えると“第一種普通自動車免許(コンパクトカー)限定”とか“第一種普通自動車免許 左ハンドル(ランボルギーニ アヴェンタドールS)限定”といった免許があるとイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。

これが飛行機、一般的に“セスナ機”と呼ばれる単発のレシプロ機の場合だと↓

  • 発着場所:陸上
  • エンジン形式:レシプロ
  • エンジン数:単発
  • 機種:限定無し

となるので、この飛行機を個人の趣味で飛ばすのなら“自家用操縦士(固定翼)陸上レシプロ単発限定”といったライセンスが必要になり、乗客から運賃をいただく、または飛ばすことによってどこかから賃金を受け取るのであれば“事業操縦士(固定翼)陸上レシプロ単発限定”というライセンスが必要になります。

これが旅客機(ボーイング777)で乗客や貨物を乗せて飛ぶ場合は↓

  • 発着場所:陸上
  • エンジン形式:タービンエンジン
  • エンジン数:多発
  • 機種:ボーイング式767型

となるので、最低でも“事業用操縦士(固定翼)陸上タービン多発(ボーイング式777型)限定”といったライセンスが必要になります。

また、これに加えて社内で定められている運行資格や、運行する路線ごとに定められた路線資格、機長として運行するとなると“定期運送用操縦士”と言う資格も必要になってくるようです。

ちなみに、旅客機を飛ばすにあたって賃金が発生しなければ、事業用操縦士は必要ないんだとか。

最低でも自家用操縦士に加え、必要な限定ライセンスを取得していれば操縦は可能らしいですね。

昔聞いたことがありますが、FAA(アメリカ連邦航空局)の自家用操縦士を取得後、ボーイング767の限定ライセンスまで取得した人がいるそうで。

詳しいシステムは分かりませんが、一定期間操縦しないと767のライセンスが失効するらしく、その人は767を操縦するためだけに年に1度はアメリカに行っているそうですが、流石に旅客機を貸してくれる航空会社が存在しないので、中古機ディーラーに頼み込んでフェリーや試験飛行に同乗させてもらっているんだとか。

そこまでするなら事業用ライセンスを取得して航空会社に転職すれば良さそうなもんですが、あくまで趣味として飛行機、特に767を操縦したいんでしょうね。

話が逸れてしましましたが、パイロットとして食っていくためには、最低限“事業用操縦士”の資格と、“タービン多発”の限定は必要になりそうです。

が、その前にまずは“事業用操縦士”の資格が必要になりますね。

操縦士ライセンス以外に必要となる資格

法律上は自家用、または事業用操縦士の資格があれば飛行機を操縦することは出来ますが、実はこれだけでは飛び立つことはおろか、駐機場から動くことすらできません!

飛行機に詳しい方ならご存じかと思いますが、飛行機が駐機場から出発して目的地の飛行場の駐機場に停めるまでの間は、常に管制官の指示に従う必要があります。

管制官の指示がなければ離陸はおろか、駐機場から動くことすらできません!

管制官とコミュニケーションをとるためには一般的には無線機が使われるわけですが、無線機を使うためには免許が必要になります。

飛行機に搭載されている無線機を使うためには

  1. 第一級総合無線通信士(一総通)
  2. 第一級陸上無線技術士(一陸技)
  3. 航空通信士
  4. 航空無線通信士
  5. 航空特殊無線通信士

のいづれかの免許が必要です。

無線の免許は使用する周波数帯や、電波出力でかなり細かく免許区分が分かれています。

1と2については日本国内の無線関係の免許の最高峰で、どちらかの免許があればすべての種類の無線機であらゆる周波数帯の電波をあらゆる出力で発射することが出来ますが、パイロットになるためにはそこまで高度な免許は必要ありません。

この手の免許が必要なのは、テレビ局や通信会社の技術スタッフくらいなものでしょうね。

3の“航空通信士”は昔の飛行機に通信士が乗っていた頃の名残のような免許で、受験するためには1、2、4のいずれかの免許を取得している必要があります。

現代の旅客機は2人で操縦と無線通信が出来るため、航空会社で通信士を養成している所は無く、受験者がかなり減っているようですが、海上保安庁や自衛隊といった官公庁ではいまだに通信士が現役なので、毎年5人程度の受験者がいるそうです。

4の航空無線通信士の免許は、航空運送事業を行う飛行機のパイロットと、その飛行機に対して無線交信を行う管制官や地上スタッフに必ず必要になる免許。

航空無線通信士は航空特殊無線通信士の上位互換の免許なので、航空無線通信士の免許があれば飛行機に搭載されている無線は全て使えるようになっているようですね。

5の航空特殊無線通信士は航空運送事業ではない、自家用機のパイロットの必須免許となっています。

プロのパイロットとして働くためには、事業用操縦士の他にも航空無線通信士の免許を取得しておく必要があります。

ちなみ飛行訓練を行う場合は航空無線通信士の資格が不要ですが、これは『有資格者の飛行教官が同乗している』ため。

ただし、航空無線通信士か航空特殊無線通信士の免許が無いことには単独飛行に出ることが出来ないので、飛行訓練が始まる前に、最低でも航空特殊無線通信士の免許は取っておきたい!

飛行訓練に必要な資格

航空機操縦練習許可

クルマの免許を取る場合、2種免許や大型免許以外は年齢以外に条件はありませんが、飛行機のライセンスを取る場合には“航空機操縦練習許可”というものが必要になるようです。

これはクルマでいう所の仮免許みたいなものですかね?

クルマの場合は、まず公道から隔離された教習所内のコースで教習を行いますが、飛行機の場合は初めから他の飛行機と同じ空を飛びますからねぇ。

最低限の基準を満たしていることを証明する必要があるんでしょう。

とはいえ航空機操縦練習許可(練習許可)を取得するのに、学科や実技の試験はありません!

ここでいう最低限の基準というのは身体的な物で、練習許可の申請をするために“航空身体検査”というものを受け、必要書類と共に判定結果を航空局に送って練習許可の申請をするそうです。

航空身体検査

この身体検査は一般的な健康診断とは内容が違い、脳波や平衡機能、特殊な視力検査を行ううえ、専門の判定医が検査結果を判定する必要があるそうで、受検出来る施設が限られてます。

そのうえ毎日検査を受け付けているわけでは無く、月に1日か2日くらいしか検査をしていない施設もあるようなので、予約するのも大変なんだとか…。

航空身体検査は、パイロットの年齢や勤務内容に応じて検査間隔が定められていて、事業用操縦士の場合は1年、または半年に1度、自家用操縦士の場合は2年、または1年に一度受験して、これに合格しないと飛行することが出来なくなるそうです。

ということは、日本国内のパイロットは全員が定期的に検査機関に受験するという事。

流石に大手の航空会社なら、自社の医務室で検査できるんでしょうけど、それ以外の中小規模の航空会社のパイロットや、自家用パイロットは自分で施設を予約して検査するんでしょうね。

タイミングが悪いと何時まで経っても検査を受けることが出来なくなりそうです。

東京や大阪といった大都市ならともかく、地方在住者が航空身体検査を受けようとすると結構大変そうですね…。

まとめ

パイロットの夢が諦めきれず、アラフォーになってからパイロットを目指そうというおじさんの話。

今回はパイロットとして食っていくために必要になる資格について調べてみました。

パイロットのライセンスは飛行機のタイプやエンジンの種類、エンジンの装着数によって色々な区分が存在します。

セスナ機や一般的なジェット旅客機のような“固定翼”と、ヘリコプターの“回転翼”と言う区分もありますが、プロとして飛行機を操縦するなら、固定翼、回転翼に関係なく、最低でも事業用操縦士タービン双発限定というのが必要になるようです。

さらにこれに加えて、飛行機に搭載されている無線機を操作して管制機関とコミュニケーションをとるために航空無線通信士の資格も必要になってきます。

とはいえ、いきなりこれらのライセンスを取得することはできないので、まずは自家用操縦士のライセンスを取らないといけませんね。

次回は自家用ライセンスをはじめとした、各種ライセンスの取得方法付いてフォーカスしてみたいと思います。

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