MSFSアドオンレビュー :Lockheed / Kawasaki P-3C Orion JMSDF

フライトシム

PC用のフライトシミュレーターの楽しみ方の一つにアドオンと呼ばれる追加ソフトで飛行機や空港の追加というのがありますが、今回レビューする“P-3C”も数あるアドオンの一つです。

Table of Contents

“P-3C”はどんな飛行機?

実機は1950年代にアメリカのロッキード社で開発された4発エンジンのターボプロップ旅客機“ロッキード L-188 エレクトラ”をベースにアメリカ海軍の要求仕様に適合するように改造された対潜哨戒機。

Wikipediaより引用

対潜哨戒機というのは簡単に言うと潜水艦を探すための飛行機です。

当初はP-3“A”という型式でしたが、搭載電子機器やエンジンの換装を行ってアップグレードされ、現行の機体は主にP-3Cと呼ばれるタイプのものになっています。

原型になった旅客機“エレクトラ”の方は、プロペラ旅客機からジェット旅客機への移行が始まる時期にリリースされたということもあり売り上げはパッとしませんでしたが、対潜哨戒機としてはベストセラーの機体で、アメリカ海軍以外にも

  • アメリカ海洋大気局
  • アメリカ税関・国境警備局
  • カナダ空軍
  • アルゼンチン海軍
  • イラン空軍
  • オーストラリア空軍
  • スペイン空軍
  • 海上自衛隊

など、世界20か国の軍事組織や官庁に採用されている他、一部民間に払い下げた機体が山火事の消火活動を行うための消防機として使用されています。

P-3改造の消防仕様機(Wikipediaより引用)

アドオンのP-3C

今回レビューするアドオンのP-3Cですが、元々はMicrosoft Flight Simulator(MSFS)の前作、Flight Simulator X(FSX)向けにリリースされたものになります。

ベースの機体を開発したのはKBTというビルダーさんなんですが、このビルダーさんは当時からハイクオリティの機体データを制作することで有名で、P-3C以外にもF-2やF/A-18E/Fといった軍用機のモデルをいくつかリリースしていましたね。

最近はFSX、Preper3dに開発した機体をMSFS向けに作りなおす作業をしているそうで、一般向けリリースの第1弾となるのがP-3Cのようです。

ダウンロード&インストール

機体データのダウンロードはいつもの“Flightsim.to”から↓

ダウンロードされたzipファイルをPC上の任意の場所に解凍し、解凍後のファイルをMSFSのCommunityフォルダに移動すればインストールは完了です。

テストフライト

インストールが完了したらMSFSを起動して早速飛ばしてみましょう!

機体外観(エクステリア)のインプレッション

元々の機体データがかなり精密に作りこまれているので機体外観はとても綺麗です。

FSXやPreper3dの時もデフォルト機と並べると『同じシミュレーターように作った機体なのか?』と思ってしまうくらい綺麗な機体でしたからね。

どうしてもシミュレーター側の3Dモデルの処理の問題でポリゴン感が拭えませんでしたが↓

MSFS向けにコンバートされて機体外観のモデリングがかなり滑らかになっている感じがありますね。

あまり近づくと機体塗装の荒さが目立ちますが、この辺りは高精細なリバリーがリリースされれば変更可能なので有志の活動に期待しましょう!

まぁ塗装が荒いと言ってもCaptainsimの777と比較すれば全然大したことないですけどね!

777は『有料でこのレベル?』と軽く引くくらい酷いものでしたが、P-3Cは無料ですからね!

ユーザー有志のボランティアでここまでの物がリリースされてるのにCaptainsimは金貰っておいて何やってんだって話です…。

機体の全体的な造りも良いですが、外部兵装搭載用のハードポイントや…

ソノブイランチャーや機体下面のアンテナブレードまで3Dモデルとしてしっかりと作りこまれてます!

ソノブイランチャーなんか飛行中に見えるところでは無いですし、テクスチャーで誤魔化しても分からないような所なんですが、よく見るとランチャー一つ一つに穴があけてあるというこだわりっぷり!

フライトシムは飛ばす楽しさもありますけど、プラモデル的な『眺める楽しみ方』というのもあると思うんですよ。

実機なんか一般人が近くで見ることなんかできませんが、フライトシムなら簡単に機体の側に近づいて色々なところを眺めることが出来ますからね!

そこで中途半端に機体形状を再現されると興醒めしてしまいますが、ここまで細かく作られていると飽きずにいつまでも見ていることが出来そうです。

機体内部(コクピット)のインプレッション

FSX/Preper3d向けのP-3シリーズは実機のコクピットを再現していましたが、残念ながらMSFS向けのモデルはデフォルト機のボーイング747-8のコクピットが流用されています。

リアリティはそがれてしまいますが、個人的にはP-3シリーズのアナログコクピットよりもこちらの方が計器が見やすいのでありがたいかなw

コクピット周りを丸ごと移植しているのでオートパイロット関係の機器類が普通に使えてしまうというのも結構便利です!

もちろんFSX/Preper3dの時にもオートパイロットは使えましたが、確かあの頃は初期の実機と同じで高度や進路を保持するくらいしかできませんでしたからね…。

ちなみに一部のシステムは使用できなくなっているんですが、残念なことにAPUやエンジンスターターも使用できません。

さらに言うとショートカットキーでのエンジンスタートにも対応していないため、うっかりエンジンを切ってしまうと再始動不可能に…。

幸いエプロンからシミュレーションをスタートする場合は全てのエンジンがアイドリングの状態からスタートするので問題ありませんが、コールド&ダークからスタートしたいという人には物足りないかもしれませんね。

以前レビューしたDHC7もそうでしたが、4発のターボプロップ機はMSFSと相性が悪いんでしょうか?

ブロックアウト&タキシング

実機と同じくプロペラのピッチ角を変更することで逆推力を発生するリバースピッチ機構が搭載されているという設定なのですが、リバースピッチが強力なので自力でバックできます!

もちろんリバースピッチ作動中にステアリングを切ることが出来るので、方向変換も自由自在!

ただし、リバースピッチ作動中にフットブレーキを掛けると尻餅をついてしまいます。

止める場合はフットブレーキではなく、リバースピッチを止めてエンジンを順推力にしてやりましょう。

機体サイズはデフォルトのA320より少し小さいくらいになるかと思いますが、A320と比べて軽いからかステアリングが切りやすく思いのほか小回りが効きます。

ただ、プレイヤーの座っているコクピットの位置と3Dの機体モデルの位置がかなり離れているので、視差が大きくて若干タキシングしずらいかもしれません。

誘導路で旋回するときは『コクピットが誘導路からはみ出しそうになったタイミング』でラダーを踏むと丁度いい感じですかね?

離陸

今回はフラップを1ノッチ展開した状態で離陸しましたが、このコンフィギュレーションなら120ノット前後で操縦桿を手前に引き始めると上手く離陸できるようですね。

戦闘機ほどではないもののエンジン推力にかなり余裕があるので加速力はかなりのモノ!

比較的短距離で離陸することが出来ます。

操縦性のチェック

エンジンを4発も積んだ大型機なので細かく鋭敏な操作は出来ませんが、トリムを適正に合わせてやればどっしりとした安定感のある飛行が出来ます。

左右の旋回もピッチ方向にブレることなく安定して行えます。

見た目のわりに軽々とバンクを取ってくれるので、操縦桿へそこまで力を入れなくてもスーッと滑らかに旋回してくれるという感じですね。

最高速度を調べてみましたが、計器表示上は300ノットが制限速度、実際には320ノットくらいまでは出すことが出来ます。

さらに加速すると機体振動が激しくなり、330ノットを越えると機体がクラッシュ…。

エンジンの性能的にはまだスピードを出すことが出来そうですけど、機体構造が持たないようですね。

機動性をチェックするためにループやロールといった曲芸飛行も試してみました↓

背面状態になると機体速度が失速ギリギリになるものの、ループは意外とスムーズに出来るようです。

しかも左右の安定性が強いので、上昇/下降中に機体が横転することも無く、かなり綺麗な軌道を描くことが出来ます。

ロールも出来ないことは無いですが、ロール率が低いので戦闘機のように綺麗には出来ませんね…。

バレルロールならイケるかな?

実機では絶対にこんなこと出来ないでしょうけど、フライトシムですからw

意外と運動性能が高いことに驚かされましたが、これなら不意に失速してもそこそこの高度を保っていればエンジンパワーに物を言わせて無理やりリカバリーできそうですね!

着陸

一通り遊んだの飛行場に帰りましょう!

着陸進入速度の目安として、事前にフラップ展開量ごとに水平飛行を維持できる最低速度を調べてみました↓

これを参考にしつつ滑走路にアプローチしますが…

綺麗なアプローチパスに載せられないのは私の腕の問題ですね…。

低速になっても舵の効きは良いので修正操作もそれほど難しくはないといった印象ですね。

上手い人ならもっと綺麗にアプローチできるかと思います。

接地したらスロットルをフルリバースにしてフットブレーキを踏み込んで停止!

リバースが強力なのでかなりの短距離で停止することが出来ます。

サマリー

KBTのP-3CはFSX/Preper3dの頃から何度も飛ばしていますが、相変わらずの良いモデルですね!

特に外観はフリーウェアの機体データの中でも群を抜く再現度で、飛ばさなくてもドローンモードでいつまでも見ていられますw

コクピットがデフォルトの747の物を流用していることについては賛否両論あるようですが、個人的には計器類が認識しやすいですし、CDUで細かい飛行経路の設定も出来るのでアリだと思ってます。

実機も最新のアップデートを適用したモデルはグラスコクピット化してますからね!

飛行性能は見た目通りにどっしりとした安定性のあるもので、小型機や戦闘機のような軽快さはありませんが、意外に素直に動いてくれるので飛ばしていて楽しい飛行機です。

今回は海上自衛隊バージョンの機体を入れてみましたが、このほかにもアメリカ海軍やカナダ空軍、アメリカ海洋大気局といった色々なバージョンがリリースされているので、お好みのバージョンを導入してみるのもいいでしょう。

ただ飛ぶだけでも良いですが、海面スレスレを飛行して船を捜索したり、ライブウェザーでハリケーンに突っ込んでいったりと、この機体があるだけ色々な遊びが出来そうですw

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