フライトシミュレーター アドオンレビュー:ステルス戦闘機 F-22A

フライトシムのアドオンレビュー

Microsoft Flight Simulator(MSFS)に無料で導入可能なアドオンのレビュー。

今回はロッキード・マーティンが開発したステルス戦闘機F-22です。

Table of Contents

実機の概要

実機はアメリカの航空機メーカーであるロッキード・マーティンが開発し、同国の空軍が採用したステルス戦闘機”F-22 ラプター”。

F-15戦闘機の後継として、戦場の制空権を確保するための制空戦闘機として開発されましたが、導入コストや維持コストがかさむため、湯水のように軍事費を使えるアメリカでさえ、当初750機と計画していた調達数を195機まで削減せざるを得なかったようです。

F-16戦闘機のように同盟国に販売すれば生産数が増えれば量産効果で取得単価を下げることが出来たんでしょうけど、機体単価が高すぎて手が出せないのと、軍事機密の塊のため同盟国にもおいそれとは販売できなかったため、生産終了するまでの期間でそれほど単価が下がることも無かったようですね。

Wikipediaより

アメリカ軍への採用は2003年から。

F-15を運用していた部隊の一部をF-22飛行隊に置き換える形で部隊配備が始まりましたが、前述のとおりコストの面から完全な置き換えは出来ず、ごく一部の部隊に留まっています。

ちなみにアメリカ政府の調達した機体は195機なんですが、アメリカ空軍の保有する機体は178機。

20機近くも減っているのは事故が原因なんですが、墜落したのは4機で、残りはハリケーン“カトリーナ”によって破壊されたものになるようです。

機体が高価すぎる上、墜落した場合に軍事機密が漏洩するというリスクがあることから、アメリカ空軍上層部はF-22の実戦投入に及び腰なところもあり、アメリカ空軍の保有する軍用機の中でも実戦経験が少ない部類になるんですが、一応いくつかの作戦には投入されているようで、空中戦での撃墜記録もあるようです。

アドオンのダウンロードとインストール

ダウンロード

F-22のアドオンは既にいくつかリリースされていますが、今回ダウンロードしたのはこちら↓

Top Mach Studioというデベロッパーが新規開発したフライトモデルとなっています。

MSFS用の無料アドオンは前作のFSXやその派生タイトルのPrepa3dの機体をコンバートしたものが多いですが、このF-22に関しては完全にゼロの状態から作り上げたようですね。

コンバートされたモデルも悪くはないんですが、一部MSFSには適合しないアニメーションやコマンドがあるようで、『コクピットのスイッチが飾りで殆ど動かせない』とか、『動くけど機能しない』ってのが結構多いんですよ…。

MSFS向けにゼロベースで開発しているのであれば恐らくこういった3Dモデルと操作のミスマッチは無いはず?

インストール

機体データはZipファイルでダウンロードされます。

Zipファイルをパソコン上の任意の場所に解凍したら、解凍されたフォルダを開きましょう↓

  • raptor-documentation
  • topmachstudios-f22a-raptor

という2つのフォルダが格納されていると思います。

機体データは“topmachstudios-f22a-raptor”の方ですので、こちらのフォルダを丸ごとMSFSのcommunityフォルダに移動します。

もう一つの“raptor-documentation”の方にはインストール方法について書かれたメモ帳や、F-22の機能に関する解説の書かれたユーザーマニュアルのPDFが格納されています。

インストール方法は英文で書かれていますので、分からない方はこちらを参考にしてみてください↓

アドオンのレビュー

インストールが完了したらMSFSを起動して早速飛ばしてみました!

外観(エクステリア)

まずは外観から!

実機を割と間近に見たことがあるんですが、なんか違和感が…。

ステルス戦闘機なのでレーダー反射を抑えるために割とのっぺりした機体なんですけど、3Dモデルはのっぺりしすぎなような気がしますね。

それと妙にテカテカしてるような気がする…。

光の反射については天候や時間帯のせいもあるのかもしれませんが、恐らく機体のテクスチャーの問題なんでしょう。

もう少しマットな感じにして、プラモデルでいう所のスジボリや墨入れをしてメリハリのある陰影をつければもう少しリアルに見えるかもしれません

それと、機体上面にある空気の取り入れ排気を行う開口部が↓

3Dモデルではなくテクスチャーで表現されているのも違和感の元なんでしょうね。

下手に黒く塗るよりは、いっそのことふさいでしまったほうがリアルに見えるかもしれません。

エルロンやフラップといった動翼、さらにF-22の特徴である推力変更ノズルは操縦桿の操作に合わせてアニメーションが可動しますが、キャノピー開閉のアニメーションは実装されていませんでした。

機内(インテリア)

コクピットはプレスリリースされている画像や動画をベースにしているらしく、本物そっくりに作られています↓

さすがに武装系や電子戦関係の装備は実装されていませんが、MSFSのデフォルトの機能を色々と組み合わせて飛行に関連する機能は動くようになっているみたいです。

電源を入れると↓

ヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)やマルチ・ファンクション。ディスプレイ(MFD)が表示されます。

これらのデフォルト機に使用されているものをそのまま流用しているため、実際のF-22の表示とは全く異なるものだと思いますが、実機の表示がどうなっているかなんて正確には調べようが無いですしね。

変に非表示のディスプレイがあるよりは、嘘でもいいのでそれっぽい表示になっていれば個人的には十分なのではないかと思います。

ちなみにコンソール上部にある2つのディスプレイはオートパイロットと無線周波数の操作パネルとなっていて左右で表示の入れ替えが可能。

中央のディスプレイは姿勢指示器とコンパス、高度計、速度計の統合された電子飛行計器システム(EFIS)。

その周りを囲むように配置されているのはGPSナビゲーションマップ、エンジン計器、燃料計となっていますが、こちらの3つは好きなページに切り替え可能なので自由に表示を切り替えることが出来ます。

MFDはいずれもディスプレイの周りを囲むように配置されているボタンをクリックすることでメニューやページの切り替えが可能となっている他、コンソール上部にあるナビゲーションと無線関係のパネルについてはタッチパネルになっているようで、画面表示をクリックすることで各種の機能を使用することが出来ます。

多機能かつ高機能なため扱いが難しそうですが、機能自体はにはMSFSのデフォルト機に搭載されているガーミンG3000と全く同じなので、キングエアやボナンザで慣れている人なら特に問題なく扱えるでしょうね。

ちなみに↓

MSFSデフォルトのG3000の機能を拡張するアドオンを導入していても競合せずに問題なく機能しました。

飛行性能

さすがに戦闘機のモデルということもあり、軽快に飛ぶことが出来ます。

大推力のエンジンに物を言わせて離陸直後にハイレートクライムをしたり、ループやロールといった曲技飛行も問題なく出来ました!

感覚的にはエースコンバットシリーズに登場するF-22とそれほど変わらない運動性で、失速特性を改善して低速での飛行を安定させたような感じですかね?

この辺は文字で説明するよりも動画を見たほうが分かりやすいと思うので、こちらをご覧ください↓

戦闘機のモデルなのでとても軽快に飛ばすことが出来るのはいいんですが、MSFSなのでミサイルや爆弾、機関砲の発射は出来ませんし、ついでに言うとレーダーも非搭載なため、飛行中の他の飛行機をコクピットのモニターに表示させることもできません。

MSFSの前作のFSXや派生タイトルのPrepa3dには武装やレーダーの機能を後付けするアドオンがあったりしましたが、今のところMSFSにはそういったアドオンがありませんが、恐らくそのうちにこういったアドオンが開発、リリースされるのではないかと思います。

待ちきれない方はDCSをプレイしましょう↓

MSFSの仕様上、武装やレーダーが無いのは仕方がないのですが、残念なのが最高速度がマッハ1.3くらいまでしか出せないところですね…。

実機の最高速度がマッハ2.42( 2,575km/h (1,390kt))なんですが、MSFSの仕様上の問題からか、890kt( 約1,600km/h(マッハ1.3))が上限値となっています。

エンジン性能的にはまだまだ加速可能なようですが、フライトモデルとしての機体強度がこれ以上の速度に対応していないようです。

マッハ数は大気状態に強い影響を受けるうえ、高高度の方が空気密度が低いおかげで高速を出しやすいため、本来なら上の動画のように高度3,000ftで計測するのではなく2万とか3万フィートくらいの高高度で計測するんですが、速度の制限値が890ktでは高高度に上がってもマッハ2を超えるかどうかといったスピードしか出せないでしょうね…。

とはいえ現実の戦闘機もマッハ2で空中戦を行うことはまず無いですし、そこまでの高速で巡行したらあっという間に燃料が無くなってしまうので、実際には遷音速域(マッハ0.9~1.1)で飛ぶようです。

それにマッハ2の状態で曲芸飛行なんかしたら間違いなく機体が破壊されてしまうでしょうから…。

現実的にはマッハ2の最高速度よりも『マッハ2までの加速を可能にするエンジン推力』というのがアピールポイントですから、仮に機体強度の問題でマッハ2まで加速できなくても、余裕のある大推力エンジンに物を言わせたダイナミックな飛行が出来ればそれでいいような気はしますね。

サマリー

外観の3Dモデルのできはそこそこいいんですが、そのモデルに張り付けるテクスチャーが微妙なので見た目が実機以上にノッペリとして見えます。

まぁテクスチャーについては同じくフリーのアドオンでいかようにでも出来るので、気に食わなければ別のテクスチャーを導入するか、いっそのこと自分で作ってしまってもいいでしょうね。

コクピットはかなりリアルな見た目ですが、MSFSの仕様上武装できず、レーダー機能もないため、デフォルトの機体に実装されているガーミンG3000と同じ統合コクピットが表示されます。

これが意外とそれっぽく見えますし、マルチ・ファンクションになっているのでデフォルトの他の機体よりも各種機能が使いやすくなっているのがなかなか面白いです。

飛行性能はMSFSの仕様上の問題からか、最高速度が890ktに制限されている点を除いては申し分ないです。

最高速度はエンジンの性能ではなく、フライトモデルの強度上の問題なので、クラッシュ検知をOFFにすればまだまだ加速できると思いますが、仮に実機と同じマッハ2.42まで加速できなくても、大推力のエンジンのおかげでダイナミックな曲芸飛行が出来ますし、余程の低高度でもない限りはうっかり失速してしまってもエンジンに物を言わせて強引に失速からリカバリーすることも出来ます!

なんとなくエースコンバットシリーズに登場した戦闘機みたいな飛行特性ですが、エースコンバットのF-22よりも低速時の安定性が良いのでかなり失速しづらいので、フライトシム初心者でも意図しない限りは墜落させることなく、気楽に楽しく飛ばせるフライトモデルになっています!

無料ながらもなかなか高性能なフライトモデルなので、お試しに導入してみてはいかがでしょうか?

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