MSFSアドオンレビュー:Edglay Optica

フライトシムのアドオンレビュー

毎週1つづつくらいのペースで、Microsoft Flight Simulator(マイクロソフト フライトシミュレータ、以下MSFS)に導入することのできる“無償”で入手可能なアドオンをダウンロードしてはレビューするシリーズ。

今回レビューするのは

“Edglay Optica(エジレイ オプティカ)という軽飛行機です。

Table of Contents

今回レビューしているアドオンソフトで遊ぶためにはMicrosoft Flight simulator本体のインストールが必要になります。

まだお持ちでない方はこちらでご購入ください↓

実機の概要

まるでSF映画やアニメの世界から飛び出してきたような変わったデザインの飛行機ですが、実はこの飛行機は実際に量産された飛行機だったりします。

Wikipedeより引用

『観測用ヘリコプターの特性を、固定翼機かつ低コストで実現する』というコンセプトで設計され、1979年に初飛行しています。

設計したのはジョン・エジレイというイギリスの人。

開発年代と設計者がイギリス人となると、飛行機の歴史に多少明るい人なら『あ~、なるほどな~』なんて思う人もいるんじゃないかと思いますが、イギリスの飛行機というのが何というかクセのあるデザインの飛行機が多いですよね。

例えばアブロ・バルカンとか↓

Wikipedeより引用

デ・ハビラント ヴァンパイアとか↓

Wikipedeより引用

胴体中央部にエンジンが配置され、その両脇から伸びる2本のブームで垂直尾翼と水平尾翼を支えている辺りなんかヴァンパイアと似たような機体構成です。

オプティカにはプロペラが無いため一見するとジェットエンジンを搭載した飛行機に見えますが、実はコクピット後方の円筒形の部分がダクテッド・ファンという構造になっていて、ここに収められているファンをレシプロエンジンで回しているためエンジン形式としてはレシプロ機になっています。

こんな変わったエンジンの配置方法もコクピットからの前方視界を可能な限り良くするためのもの。

この機体構成と金魚鉢のような見た目のコクピットのおかげでかなり前方視界は良好な上失速速度が106km/h(約57ノット)とかなりの低速!

しかも機体価格や運用コストはヘリコプターよりも安く、当然ヘリコプターのライセンスも不要ということで偵察・監視任務に使うために軍や警察用の飛行機として飛ぶように売れ…。

ませんでした…。

視界が良好なため実際にイギリスの地方警察の一部でパトロール用に採用されたそうですが、導入直後に発生した墜落事故により軍や警察の心証が悪くなり、大口の契約が獲得できなかったことからオプティカを製造していたメーカーは倒産。

その後別の会社に製造権が継承して生産が続けられますが、アメリカとオーストラリアで主翼の桁に亀裂が発生したことにより連邦航空局(FAA)から飛行停止命令が出されるというトラブルがあり、最終的に50機程度生産したところで製造終了してしまったようです。

機体データの入手方法

ダウンロード

いくつかのサイトで公開されていますが今回はお馴染みの“Flightsim.to”からダウンロードしてきました↓

フリーウェアなので機体データは無料で手に入ります。

上のリンク先のページの“Download”をクリックするとダウンロードページにジャンプして、10秒ほど待っていると自動で機体データの格納されたZipファイルがダウンロードされます。

インストール方法

ダウンロードされたZipファイルをパソコン上の任意の場所に解凍し、解凍されたフォルダをMSFSの“Community”フォルダへ移動すればインストールは完了!

詳しい手順はこちらを参考にしてみてください↓

アドオンの機体について

機体がインストール出来たら早速起動してみましょう!

機体外観(エクステリア)

フリーウェアですが機体のモデリングは金魚鉢のようなコクピットやエンジンとファンの格納されるダクト部分、2本のブームとそれに支えられた尾翼といった実機の特徴が良く再現されています。

この機体の特徴の一つであるダクテッド・ファンのダクト内の構造もなかなか良く作りこまれていますね。

この段階ではエンジンを停止しているためファンは動いていませんが、エンジンを始動すれば当然内部のファンも回転します。

機体のアニメーションやライト類の点灯といったエフェクトも良く再現されているものの、胴体や尾翼のリベットやファスナーといった細かいパーツがテクスチャーで表現されているためデフォルトの機体や前回紹介したBell 47Gと比べると機体表面がなんとなくのっぺりとして立体感に欠ける感じがしますね。

コクピット内(インテリア)

外観からも分かる通りコクピットは全周ガラス張りとなっているので視界が良好!

下方視界もかなりいいので遊覧飛行するにはちょうど良さそうです。

計器パネルの左半分にはアナログ計器が配置され、右半分は液晶の統合パネルが配置されています。

この統合パネルはデフォルト機に搭載されているガーミンG1000シリーズのプログラムをほぼそのまま流用しているようですね。

画面の上半分は

  • 姿勢指示及び方位計の統合画面
  • GPSナビゲーションマップ

が表示されていますが、画面右上のタブをクリックすることで姿勢指示及び方位計のみを表示させることが出来るほか、無線周波数の切り替えやナビゲーション方法の切り替えが出来ます。

下半分の画面は

  • GPSナビゲーションマップ
  • 3Dビジョン
  • 最寄りの空港の検索
  • ダイレクトルートの設定
  • ナビルートの設定

が表示でき、画面右側のボタンをクリックすることで各メニューを切り替えることが出来ます。

計器パネルの上にあるのはライトやポンプのスイッチで、これらのスイッチはクリックすることで操作可能です。

計器パネルの下には

  • エンジン関連の計器
  • マグネトースイッチ
  • バッテリースイッチとオルタネータスイッチ
  • 燃料計
  • 時計

が配置され、こちらに配置されているスイッチもクリックすることで操作可能です。

コ・パイロット席との間のセンターペデスタルには

  • スロットル
  • ミクスチャー
  • エルロントリムホイール
  • パーキングブレーキ
  • ピッチトリムホイール
  • フラップインジケーター
  • フラップスイッチ
  • 燃料タンクセレクター

が配置されていて、こちらもレバー類もすべてクリックで操作可能です。

デフォルト機でも触れないスイッチが結構沢山あったりしますが、この機体に関しては取り付けられているスイッチは全て操作可能というかなり珍しいパターンですね。

スイッチ操作に対する反応がどれほどリアルなのかは分かりませんけど、一応実機と同じ手順や方法で操縦することが出来るようです。

エンジン始動

この機体にはエンジン始動の手順がかかれたチェックリストが無いので簡単に操作手順を書いておきます。

  1. バッテリースイッチ…ON
  2. アビオニクススイッチ…ON
  3. 燃料タンクセレクター…OFF以外の任意のポジション
  4. ブースとポンプ…ON
  5. マグネトースイッチ…Start
  6. オルタネータスイッチ…ON

※ライトは任意のタイミングで点灯させてください。

この手順でスタートするはずですが、これでダメな時はショートカットキー“Ctrl+E”でエンジンが始動します。

タキシング

停止状態から動き出すときはスロットルを多少煽る感じで。

機体が動き出したらすぐにスロットルレバーを5~10%くらいの位置に戻してやると比較的タキシング速度が安定するようです。

タキシング時の方向制御は他の機体と同じくラダーペダルと左右のブレーキペダルで行いますが、デフォルトの機体と比べるとかなりステアリングの効きが悪い感じです。

ただし、デフォルトの同程度の機体規模の機体のステアリングが効きすぎるために相対的にそう感じるというだけの話なので、単純な操作性で言えば圧倒的にオプティカの方が良いのではないでしょうか?

セスナなんかだとステアリングが効きすぎてタキシング中に横転しそうになったりしますが、オプティカならそんな心配はありませんからね!

ラダーペダルでの操舵に不慣れな人や苦手な人にはこれくらいの方が操作しやすいんじゃないかと思います。

離陸

飛行機はある程度速度が乗ると勝手に離陸するように出来ているんですがオプティカは少し勝手が違う?

実機と同じく失速速度がかなり低い=離陸速度が低い機体なんですが、ピッチトリムがニュートラルポジション(0.0°)だと操縦桿を引いてやらないと何時まで経っても離陸しません。

無風状態で大体2.5~3.5°くらいにピッチアップのトリムを取ってやらないといけないようですね。

これくらいにしておけば離陸後の水平飛行への移行がしやすいかもしれません。

上昇

上昇性能はセスナより若干いいかな~?という程度なのであまり急上昇は出来ない感じ。

元々が“低速で地上を観測する”というコンセプトで開発されている機体なのでエンジンの出力もそれほど高くは無いですからね。

ピッチを上げすぎるとすぐに減速して失速警報が鳴り始めます。

水平飛行

ところが水平飛行に移行すると急に加速し始めあっという間に制限速度へ!

MSFSのクラッシュ検知をONにしていると制限速度を超過した瞬間にシミュレーションが終了してしまうため正確な制限速度が分かりませんでしたが、大体140ノットくらいかな?

アナログ計器とディスプレイに表示されているイエローバンド(警戒速度の範囲)が違い、ディスプレイ表示の方が正しいようです。

水平飛行中の安定についてはかなり高く、ピッチトリムも合わせやすいので、無風でトリムが取れてしまえば手放しでどこまでもまっすぐ飛んでいきます。

旋回

旋回中の機体の安定性もかなり高いですね!

私のスキル不足もあるかと思いますが、セスナなんかを飛ばしていると高度を一定に保ちながらの定常旋回というのがなかなか難しく、操縦桿を常に前後に微調整しながら機体をガクガクと揺らしながら旋回しているんですが、オプティカはそこまでの微調整を必要としないため滑らかに旋回することが出来ます。

アクロバット

実機で出来るかどうかは知りませんがループとロールをやってみました。

ロールは制限速度ギリギリまで引っ張ってスタートすれば失速警報がうるさいものの割とスムーズにできます。

ただし、ロールの頂点から開始点に戻る降下のシーケンスでスロットルをアイドルまで戻さないと確実に制限速度を超えるでしょうね…。

一方ループの方はそこまでスピードを出さなくても割とすんなりと出来てしまいますが、背面に入る寸前からリカバリーして水平に戻るまでの間で機体がピッチ方向とヨー方向にかなり不安定になるので、操縦桿とラダーであて舵をしてやらないと背面スピンに入ります。

失速とリカバリー

フラップをフルダウンにした状態で減速していき、どこまで速度を落とすことが出来るのか?

実機は約57ノットという事でしたが、このアドオンのオプティカは54ノットまでは水平飛行ができました。

ただし、この速度ではまっすぐ飛ぶのが精いっぱいといった感じで、操縦桿を少しでも傾ければすぐに失速してしまいますね…。

この感じだと横風が少しでもあると風にあおられてひっくり返ってしまうんじゃないでしょうか?

完全に失速すると機種が急激に落ちて旋回降下のような感じで落ちていきますが、そのタイミングでスロットルを全開にしながら軽く操縦桿を引いてやれば簡単に失速からリカバリーできます。

この時にフラップを上げてしまうとあっという間に制限速度を超えてしまうのでフラップはフルダウンのままの方が良いかもしれません。

着陸

失速速度がかなり低い事がわかりましたが、多少余裕をもって65ノットくらいでアプローチするのが良いかもしれません。

  • 60ノットあたりから急激に操作性が悪くなって姿勢の微妙なコントロールが効かなくなってくるので、滑走路へのアプローチでしっかりと滑走路に正対しておく。
  • 正対出来たら操縦桿ではなくスロットルでピッチをコントロールする。
  • スレッショルド上で60ノットを目標に滑走路の手前でスロットルをアイドルして減速。

といった感じで着陸すると上手く降りることが出来るのではないでしょうか?

サマリー

だいぶ癖の強い前衛的なデザインですが、操縦性はロールとピッチ方向の安定性の強く、見た目とは裏腹に保守的で堅実な設計であることを感じさせる機体ですね。

一応ロールやループといったアクロバット飛行も出来ないことはありませんが、専用のアクロバット機やジェット戦闘機のような軽快な操縦性では無いため飛ばしていてもあまり爽快感は無いかな…。

ただ、普通に飛ばす分には安定して飛んでくれますし、操作性も申し分ないと思います。

失速に入ってからのリカバリーが容易にできるというのもいいところです。

そして低速で飛べるというのもMSFSのようにリアルなシーナリのあるフライトシミュレーションで地上の建物なんかを見るには都合がいいですし、操作がしやすいのでフライトシム初心者が飛行機の操縦を覚えるのにちょうど良んじゃないでしょうか?

もちろん慣れている人達が飛ばしてもそれなりに楽しめると思うのでお試しでダウンロードしてみてはいかがでしょうか?

どうせタダですしね!

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