MSFSアドオンレビュー:ベル47-G2

フライトシムのアドオンレビュー

毎週1つづつくらいのペースで、Microsoft Flight Simulator(マイクロソフト フライトシミュレータ、以下MSFS)に導入することのできる“無償”で入手可能なアドオンをダウンロードしてはレビューするシリーズ。

今回レビューするのは

Flyinsideというフライトシム用のアドオンを開発するデベロッパーのリリースしている“ベル47-G2”という機体になります。

Table of Contents

実機の概説

今回レビューする機体データはアメリカのベル・ヘリコプターが開発し、かつて生産・販売していた実在する同名のヘリコプターがモデル。

Wikipediaより引用

見た目からして古臭いクラシカルなデザインですが、このベル47シリーズの原型機の開発が始まったのは太平洋戦争中の1940年代半ば頃。

その20年ほど前にはすでにヘリコプターという乗り物が完成してはいましたが実験機の域を出ず、エンジンが非力だったため軍用にも使いづらいというような段階。

最初期のモデルである47Dは非力なエンジンのおかげで“2名搭乗したら他に何も乗せることが出来ない”という、行ってみれば『ただ飛ぶだけの乗り物』だったようです。

そこでエンジンを200馬力に強化すると同時に、機体を軽量化するためにの外板を引っ剥がして機体の骨組みのトラス構造が剝き出しの状態になるのですが、これがこの時代のヘリコプターの一般的なデザインとなります。

その後は機体下部にあった燃料タンクを上に配置、1つだった燃料タンクを2つにして機体上部の左右に振り分ける、木製だったローターブレードを全金属性にするなどの設計変更を経て、今回レビューする機体データの元ネタ、モデル47-G2が誕生します。

古い機体なので日本ではもう見ることはありませんが、かつては川崎重工でライセンス生産していたこともあり、自衛隊、海上保安庁、警察、電力会社、マスコミなどでも使われていたかなりポピュラーなヘリコプターでした。

全日空の前身企業の一つである『日本ヘリコプター輸送』でも使われていた機種で、当時使用していた機体が全日空の訓練施設で展示されているそうですが、残念ながら一般向けには公開していないようですね。

機体の導入方法

私がレビューするアドオンは大体無償で入手可能なものなんですが、今回は有償のデータとなっています。

導入方法や使用方法が少し特殊なので今回はその辺りの解説から。

購入とダウンロード

機体データの購入とダウンロードはこちらから↓

データの販売価格は$34.95なので、日本円にすると大体4000円くらいですかね?

サイトの右上に表示されている“Buy Now”をクリックすると購入手続きのページに移動します。

ここで支払方法を選択します。

クレジットカードやペイパルなどの他に、“Amazonで支払う”というのがあったので今回はこれで。

この支払方法を使用するためには事前にAmazonのアカウントを作っておく必要がありますが、この支払方法であればクレジットカードが無くてもAmazonギフト券で決済できるのでクレジットカードの不正利用を気にする人にも買いやすいかもしれません。

ギフト券を買ってアカウントにチャージするとAmazonポイントも貯まってお得ですしね。

“Amazonで支払う”をクリックするとAmazonアカウントへのログインを求められるので事前に設定しているログインIDとパスワードを入力。

するとAmazonのカートに“FlyInside Bell 47G for MSFS”が入っているので、後は普段のAmazonのお買い物と同じ流れで購入手続きが完了します。

購入手続きが完了するとデータのダウンロードページにジャンプするので、そこから機体データをダウンロードするか、FlyInsideからのメールに記載されているリンクから機体データをダウンロードします。

このメールにはインストール後のデータをアクティベートするためのプロダクトキーが記載されているので間違っても削除しないように!

インストール

機体データはexeファイルとしてダウンロードされます。

ダウンロードが完了したら

こんなファイルが作成されていると思うので、これを起動しましょう。

起動するとエンドユーザーライセンスの確認やデータのインストール先の確認などがありますが、インストール先はMSFSのCommunityフォルダになっているので、MSFS本体をデフォルトとは違う場所にインストールした人は注意が必要かもしれません。

ヘリマネージャー

機体データのインストールと同時に“FlyInside Heli Manager”というアプリケーションもインストールされますが、これは機体データのライセンス情報やアップデート、シミュレーションの設定をするための物。

ヘリマネージャーはバックグラウンドで動いており、基本的には手動で起動する必要はありませんが、初回起動時のライセンスのアクティベートの時やシミュレーションの難易度を変更する時などに手動で起動してやる必要があります。

ライセンスキーの入力

インストールが完了したら通常の方法でMSFSを起動。

ベル47Gを選択して好きな飛行場の駐機場からシミュレーションをスタートします。

シミュレーションが開始されるとコクピット上に“ヘリマネージャーを起動してください”みたいな英文のかかればパネルが表示されるので、このタイミングでヘリマネージャーを手動で起動します。

ヘリマネージャーを起動するとプロダクトキーの入力を求められるので

先ほどFlyInsideから送られてきたメールに記載されていたプロダクトキーを入力するとアクティベートが完了します。

アドオンの機体について

機体外観(エクステリア)

有償のデータだけあって細部まで精密に作りこまれてます。

開発スタッフのこだわりが感じられるのがメインとテールローターのブレード取り付け角が操縦桿(サイクリック)の動きに合わせてちゃんと動くようになっているところ!

これだけでも凄いんですが、ローターブレードだけでなく、ロータブレードと接続されているリンケージロッドやスワッシュプレートまで動くという変態っぷり!

さらにメインローターマストのトップに取り付けられているガバナーもローターの回転速度に合わせて開閉するんですが、そんなものローターが回りだしたら見えないんですよ…。

それでもキッチリ再現するあたり、余程のヘリコプター好きが開発スタッフにいたんでしょうね。

エンジン回りの作りこみもかなり細かく、シリンダーヘッドの冷却フィンやコンロッドチューブ、配管の接続部に使われるクランプ、電装品のハーネスやプラグなどといった装備品、さらにはオルタネータやオイルポンプなどの補器類に至るまで精密にモデリングされています。

このレベルで作りこまれていると飛ばさなくても見てるだけで楽しめそうですね。

機内(インテリア)

コクピット周りはローターやエンジン回りと比べるとかなりシンプルな印象を受けますが

この年代の航空機はヘリコプターに限らずこんなもんです。

今ほど複雑な航法機器はありませんでしたからね。

エンジン関係の計器の他には

  • 高度計
  • 昇降計
  • 大気速度計

くらいしか搭載されていないのが一般的だったようです。

計器盤の上には後付けで装備されたらしい無線機器が載せられていますが、これも

  • VHF無線機
  • トランスポンダー

の2つだけというシンプルな物。

NAVラジオは無いので電波航法は出来ませんね。

テストフライト

いつも通りセントレアを離陸し、その周辺を飛びながら機体のレビューをしていきます。

エンジンスタート

機体データに付属する簡易マニュアルにエンジンスタートの手順が掲載されていますが、大まかな手順としては

  1. バッテリースイッチ…ON
  2. ミクスチャー…フルリッチ
  3. Fuelプライム…ON
  4. マグネトースイッチ…BOTH
  5. スタータースイッチ…ON

でエンジンがスタート出来ます。

1~4はコクピット中央部のコンソール、5は操縦席左側のコレクティブレバーに装備されています。

エンジンスタートが完了したら任意のライトを点灯しますが、その前にオルタネータをONにするのをお忘れなく。

MSFS側のリアリティ設定次第ですが、これを忘れるとフライト中にバッテリーが上がってしまい、空中でエンジンが止まってしまいますからね…。

離陸

シングルローターのヘリコプターはその構造上、機体の上部で回転するメインローターが発生する強力なトルクを受け、胴体がローターと反対方向に回転しようとします。

この機体でもその辺りの特性は当然再現されていて、機体が浮くか浮かないかのタイミングから機首が右向きに流される傾向があります。

この動きを抑え込むため、左のアンチトルクペダル(固定翼機でいう所のラダー)を蹴ってやる(ペダルを押し込む)必要がありますが、この量結構多く、ペダルの可動域の50%くらいまで押し込んでやらないと真っすぐ前を向きません。

ただし、これはヘリマネージャーの設定でフライトモデルを”Realistic”または”Medium”にしている場合の話。

一番操縦が簡単な”Easy”になっていればアンチトルクペダルを踏みこんで方向を維持する必要はありません。

フライトモデルについて

ここで簡単にヘリマネージャで設定できる3つのフライトモデルとそれぞれの操縦性について説明すると

Easy

メインローターのトルクが自動で吸収されるため、旋回時を除いてアンチトルクペダルを蹴る必要は無い。

姿勢制御をシミュレーション側でアシストしてくれるため機体がふらつきづらい。

Medium

メインローターのトルクは吸収されないが、コレクティブの操作によって発生するトルクの増減はマイルド?

ピッチとロール方向の制御に多少のアシストはあるが、Easy程ではないため慣れていないと機体がふらつく。

Realistic

メインローターのトルクの吸収と姿勢制御のアシスト無し。

一番実機に近い操縦感覚?

FlyInsideの開発スタッフには実際に47Gを操縦している人がいるそうなので、多分Realisiticの操縦性は実機とほぼ同じなんでしょうね。

操縦性

Realisiticの設定は、MSFS向けにリリースされているもう一つのヘリコプターのアドオン、Hype Performance Group製のH135

と比較すると、47Gの方が圧倒的に操縦が難しいです。

そりゃモデルになっている機体の開発時期が60年くらい違いますからね…。

クルマで例えるとフォードT型とプリウスくらい違う。

アナログ制御ですべて人力で操縦していた原始的なヘリとデジタル制御でコンピューターが操縦をアシストする最新のヘリを比較するのも酷な話ですけど…。

Mediumの設定だとH135のAdvanceモードと同じくらいの難易度なので、すでにH135で遊んでいる人なら比較的自由に飛び回れるんじゃないかと思います。

Easyの設定だとH135よりも簡単に飛ばせるくらいアシストが付くので、ヘリコプターの操縦に不慣れな人にも扱いやすくなるんじゃないでしょうか?

サマリー

公式には2021年中にリリースが予定されているMSFSのヘリコプターですが、ボチボチサードパーティ製のアドオンが出てくる等になりましたね。

固定翼機と比較すると操縦が難しいため敬遠されがちなヘリコプターですが、フライトモデルを自由に変更できるため初心者にもとっつきやすいんじゃないかと思います。

開発スタッフに実機のパイロットがいるという事なので、フライトモデルをRealisticにすればヘリマニアも納得のリアルな操縦が可能なので、初心者から上級者まで幅広い人たちが楽しめるアドオンでしょうね。

ローター周りの構造もかなり正確にモデリングされているので、飛ばさないで見ているだけでも楽しめるアドオンになっています。

販売価格もアドオンの中では割と安い方なので『ヘリの操縦ってどんなもんだろう?』なんて思ってる方は試しにダウンロードしてみてはいかがでしょうか?

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