英語に限らず母国語以外の言語を学ぶ上で大きな壁になるのが文法や文型。
多くの人は物心つく前から母国語をある程度使いこなせるようになっているため、日常的に母国語で会話すしたり文章を書いたりする時にもあまり気にすることはありませんが、外国語を話すときは結構気にして話す人がいるのではないでしょうか?
学校の英語教育でもかなり重視するポイントですし、英検やTOEICなどの検定試験でもかなりの分量が英文法の能力を問う問題で占められています。
こういったことから“文法や文系を完璧にマスターしないと英会話は出来ない!”なんて思っている人が多いのではないですかね?
まぁ私もそう思ってましたが、英語学習の最初期においてはそこまで重要視しなくてもいいんじゃないかと…。
Table of Contents
基本文型のおさらい
この後の説明のため、まずは学校教育で学ぶ基本5文型を一旦おさらい!
1.S + V
『主語 + 動詞』で構成される一番基本となるシンプルな文型。
日本語訳すると“S(主語)がV(動詞)する”といった感じに訳せます。
細かいことを言いだすと、この文型だと主語は自動詞しか入らないとか、S+Vの後に修飾語(M)が来ることで2語以上で構成されることもあるとか、色々とありますがややこしいのであまり掘り下げるのはやめておきましょう。
私の付け焼刃の英語力がばれちゃいますしねw
2.S + V + C
『主語 + 動詞 + 補語』で構成される文型。
日本語訳した時には“S(主語)がC(補語)という状態(V)”といった感じになるかな?
“補語”というのは主語の説明をするために用いられる言葉で、一般的にはここに形容詞や名詞が入ります。
“This is a Pen”なんかまさしくこの文型。
3.S + V + O
2つ目の文型の補語が目的語に置き換わった形をとる文型ですね。
この文型を日本語訳すると“S(主語)はO(目的語)をV(動詞)する”または“S(主語)はO(目的語)にV(動詞)する”といった感じになります。
“目的語”というのは日本語訳した場合に『~を』や『~に』となる言葉になるんですが、単語ではなく文型としてこう翻訳されるため、理屈で覚えようとしても無理!
この辺りから英文法の意味が分からなくなってきて英語学習がとん挫したり、苦手意識を持つようになった人も多いのではないでしょうか?
4.S + V + O1+ O2
3つ目の文型にもう一つの目的語が追加された文型です。
日本語にすると『S(主語)はO1(目的語1)にO2(目的語2)をV(動詞)する』といった感じ。
“AさんがBさんに物体Xを与えた(Mr.A gives Mr.B a “Object X”)とか”お母さんが息子に新しいお父さんを連れてきた”(A mother brought her son a new father)みたいな文章がこの文型になります。
5.S + V + O + C
3つ目の文型の最後に補語が追加された文型になります。
日本語訳すると『S(主語)はO(目的語)がC(補語)するのをV(動詞)する』といった感じになるんですかね?
もう少し分かりやすく説明すると、この文型では補語によって目的語のディティールをより詳細に説明するような感じ。
例えば
”I call him “Pochi”(私は彼を“ポチ”と呼ぶ)
という文章があった場合の補語は“Pochi”になりますが、ここでは目的語のhimを”私”がどのようにして呼んでいるかより詳細に説明しているということになります。
といった感じで基本5文型のおさらいをしてみましたが、もう少し詳しく知りたい、勉強したいという方にはこちらの本をお勧めします↓
英語を第二言語として習得する人向けに作成された参考書で、中級編は中学~高校卒業程度の内容。
説明が分かりやすいのでお勧めですが少し堅苦しい感じもあるのでとっつきづらいかも…。
正しい文型は一旦置いといて…
このブログを見つけた人は恐らく
『小中高や語学学校で英語を勉強しても身につかなかったけど、もう一度勉強しなおしてなんとかものにしたい!』
ってな人だと思いますが、多分この手に人たちに『まずは基本文型から勉強しましょう!』なんて言ってもね…。
正直なところ英検やTOEICのハイスコアを狙わない限り正確にすべての基本文型を覚える必要はほぼ無いんじゃないかと思います。
個人的には文法や文型を覚える前に“英単語を並べて英文らしきものを作ることに慣れる”というのが大事だと思うんですよ。
私がそうだったんですが“基本文型に忠実な文章”を作ることに足を引っ張られてしまうため、文章を作るのが苦痛でしかなくなってしまう。
とはいえランダムに英単語を並べても意味が無いので、まずは先ほどの5つの基本文型の冒頭に出てきた
“S(主語)+ V(動詞)”
の文型で自分自身や周囲の物事を説明できるように練習してみましょう。
他の4つの文型ではO(目的語)やC(補語)の位置が入れ替わったりしていますが、冒頭の“S(主語)+ V(動詞)”は絶対に順番が変わらず固定なので、英語を話したり書いたりする上では絶対に守らないといけないルールとなっているはずです。
実際にS + Vで文章を作って見ると“I go”とか“I eat”みたいな感じでなんとなく間抜けな感じがしますが、始めのうちはそんなもんです。
大体自分が赤ん坊の頃に流暢に日本語喋れました?
お釈迦様でもあるまいに生まれてすぐに流暢に話せるわけが無いんですよ!
赤ん坊レベルでもいいのでごく簡単な2語の文章を毎日書いていると、そのうち『行くのは分かったけどどこに行くんだろ?』とか『いったい何を食べたんだ?』ってな感じで『もう少し詳しいディティールを書きたいなぁ』なんていう欲が出てくると思うので、そうしたら今度はV(動詞)の後ろに場所や物の名前を付けてみましょう。
『果たしてこの語順で正しいのか?』という疑問があるかもしれませんが、気にしたら負け!
別に難しいことを書いたり喋ったりする必要は無いですし、正確である必要はありません。
大事なのは“とにかく毎日英語で何かを表現する”という習慣をつけ、英語というものに慣れていくこと!
昔から『習うより慣れろ』なんて言いますよね?
まとめ
基本文型を覚えておけば英文を日本語訳するときには便利ですし、複雑な状況を説明する時にもシンプルに表現しやすくはなるんですが、そのレベルのスキルを身に付けるのはまだまだ先の話。
まずはシンプルに3~4個くらいの英単語をつなぎ合わせ、最低でも書いた本人が理解できるような文章を作る練習をしましょう。
これをやりながら英語で書かれた子供向けの絵本なんかを読んでいくと、自然と正しい表現方法が身についてくるはずです。
『いい歳こいた大人が絵本なんて…』と思うかもしれませんが、案外これがバカに出来ないんですよね。
子供向けに書かれているため、出てくる文章はシンプルで読みやすく、理解もしやすいのでお勧めです。
何ならこの手の絵本を片っ端から写経するのも良いですよ。
プログラマがプログラミング言語の構文を覚える時も写経をするそうですが、人が口にする言語も写経すると不思議と覚えが早くなり、続けていると間違った文章を見つけた時に違和感を感じるようになってきたりしますからね。
いきなり長編小説を読んだり写経したりするのは大変ですが、絵本ならページ数が短く、文章量もかなり少ないのでサクッと写経できるのでお勧めです!
英語学習の初期段階ではとにかく毎日書いて読むことが大事!
書くことに関しては正確性を求めず、思いついたことをシンプルに表現すること。
いきなり日本語と同じレベルで英文を書こうとするとすぐに行き詰ってしまうので、まずは2~5語程度でアホみたいに簡単な文章を作る所から始めます。
あくまで私の経験上の話がベースですので、この方法が正しいかどうかと問われると微妙なところですが、少なくとも私はこの方法でそれなりに話すことが出来るようになっていますので、やってみる価値はあると思いますよ!
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