Microsoft Flight Simulator(MSFS)に収録されている日本の空港をあちこち飛び回って旅行した気になろうというシリーズ。
今回は福岡県遠賀(おんが)郡にある航空自衛隊の芦屋基地から同じく福岡県の北九州市にある“北九州空港”まで飛んでみました。
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北九州空港
北九州空港は、福岡県北九州市小倉南区空港北町と京都郡苅田町空港南町に跨る人工島に位置する空港。
飛行場コードは
- ICAOコード:RJFR
- IATAコード:KKJ
現在の北九州空港は2006年に開港した比較的新しい空港なんですが、元々小倉南区にあった北九州空港が実質的に移転して開港したという経緯があることから、開港当初は『新北九州空港』という名称だったそうで、2004年の空港法改正により現在の『北九州空港』という名称に変更されています。
旧北九州空港は戦時中に旧日本陸軍の曽根飛行場として開設され、太平洋戦争後のアメリカ軍による接収を経て民間空港になっています。
旅客定期便の運用が始まるまではグライダーの練習場として使われていたこともあったそうですね。
定期便が就航するようになったのは良いものの、滑走路長が1,600mとジェット旅客機を運用するには短く、滑走路を延伸しようにも滑走路の三方を山に囲まれ、残る一方は曽根干潟に面していたことから延伸はそれ以上の不可能と判断され、1970年頃から新空港の整備が検討され始めます。
ちょうど同じころに関門海峡の航路の浚渫工事が行われていたそうで、工事で発生した土砂を流用して空港島を造成するという計画が立ち上がり、これによって大幅に建設コストを削減。
類似の規模の空港島を建設すると費用が7000億から1兆円規模となるところ、北九州空港の建設は門司港港湾整備事業と合わせて行うことで1000億円規模とかなり割安で建設されているそうです。
こうして完成された空港島には福岡県道245号新北九州空港線が接続され、今のところ空港にアクセスするための唯一の陸路となっています。
なんとなくこの手の空港道路は自動車専用道路になっているというイメージがあるんですが、この245号線は歩道もあるため歩いて渡ることも出来るんだとか。
空港島と九州本島を結ぶ連絡橋には展望台と駐車場が設けられていているようなので、ドライブがてら寄り道していく人も結構いるんじゃないですかね?
前述の通り歩道もあるので歩いて連絡橋を渡ることも出来ますが、連絡橋の全長が約3㎞なので、空港まで行くのならせめて自転車でも使ったほうがいいかもしれません。
北九州空港への就航路線
2021年4月時点で就航を確認できたのは以下の7路線です。
国内線
- 日本航空(JAL):東京国際空港(羽田)
- スターフライヤー(SFJ)(全日空(ANA)と共同運航):東京国際空港、那覇空港
国際線
- スターフライヤー:桃園国際空港(台湾・台北)
- 星宇航空:桃園国際空港(台湾・台北)
- ジンエアー(大韓航空と共同運航):仁川国際空港(韓国・ソウル)
- 中国東方航空:大連周水子国際空港(中国・大連)
依然として新型コロナが世界中で猛威を振るっているため、国際線は当面の間運休や欠航の発生が予想されます。
正確な運行情報はエアライン各社のHP、または北九州空港のHPからご確認ください↓
北九州空港の飛行場施設
MSFSに収録されている北九州空港は
- 滑走路長:8,165ft(約2,490m)
- 滑走路方位:18/36

航法援助施設は
VOR DME(コールサイン:SWE)が1基と

ランウェイ36への着陸進入用にローカライザーDME(コールサイン:IKQ)が1基設置されています。

地方空港の設備としてはまぁまぁ一般的な感じですね。
フライトプラン
芦屋基地から北九州空港までは直線距離で約36㎞。

普通に飛ぶだけでは面白くないので、今回はMSFSに収録されているハンドメイドオブジェクトの関門海峡大橋の上空を経由して飛んでみたいと思います。

関門海峡大橋はPOI(ポイント・オブ・インタレスト)に設定されているので、フライトプランで経由地として設定可能です。
関門海峡大橋を経由地にしても飛行距離は24NM(約44㎞)なのでそれほど長い距離でもありません。
今回は出発地も目的地も滑走路に比較的余裕があるので割とどんな機体でも飛ばせますが、関門海峡大橋をなるべく近くで見てみたいので、低速で飛ぶことのできるヘリコプターを使います。

北九州空港へのフライト
H135のフライトモデルはフリーウェアなんですが、週1ペースで頻繁にアップデートされていて、アップデートのたびに飛行特性や操縦性、機能がより洗練されてきています。
この時は確かVer.0.6の後半かVer.0.7だったかな?
計器表示もかなり見やすく、使いやすくなり、アドバンスやベーシックといったフライトモードの変更ができるようになっています。

ざっくりとした開設をすると
- アドバンス:実機に近い操縦性
- ベーシック:ゲーム的な操縦性
になるんですが、ベーシックでも結構難しい…。
何も考えずに飛ばすだけならいいんですけど、駐機エリアからランウェイまでのタキシングが結構大変です。
ヘリの特性上、スピードが遅いとローターのカウンタートルクが強力に発生して機首が降られてしまうため、きっちりアンチトルクペダル(ラダーペダル)を踏み込んでカウンターを当ててやらないと、その場でグルグル回りだしてしまいます。

低速時の操作はなかなか大変ですが、一旦離陸してそれなりの速度まで加速してしまえば直進安定性は良いので割とスムーズに飛ばせます。
単発レシプロ機でもいいんですけど、やっぱり低空をゆっくりと飛んで地上の様子を見るにはヘリが一番ですね!
下方視界が良いので地上の様子がよくわかります。

今回の遊覧飛行のお目当て、関門海峡大橋です。
基本的にMSFS2020の地上オブジェクトはBingMapのデータをもとにAIによって自動的に3Dモデルに変換されているんですが、一部のメジャーなランドマークや特徴的な建物の3Dオブジェクトに関しては人の手で精密にモデリングされています。

こういったオブジェクトに可能な限り接近して細部まで見るなら、出来るだけゆっくりと飛ぶことのできる飛行機か、ヘリじゃないとね。
まぁ外部視点でカメラ位置を自由に移動することのできる“ドローンモード”なんてのもありますが、あれを使っちゃうとGoogleMapの3Dモードで地図を閲覧してるのと変わらなくなっちゃうので、何らかの飛行機であちこちを飛び回りたいんですよ。

関門海峡大橋を堪能したので北九州空港へやってきました。
エプロンに何やら丸くて青いものが見えますが、あれは私が導入したアドオンの気球で、デフォルトでは存在しない物。
この気球のアドオン、どういう訳か導入するとAIの操縦する航空機として出現する率が高く、下手すると空港に駐機しているAI機の半分が気球になってしまうなんてことも…。
なかなか面白いフライトモデルなので後程解説してみたいと思いますが、自分が乗らない時は景観を害する邪魔な奴なのでデータを削除する予定です…。
サマリー
今回は航空自衛隊の芦屋基地を離陸し、関門海峡大橋上空を経由して北九州空港までフライトしてみました。
今までのフライトシムでは、地上の景色をよりリアルにするために各種シーナリーを導入する必要がありましたが、MSFSでは正確に再現されたオブジェクトがある程度配置されているため、アドオンのシーナリーを入れなくてもそれなりにリアルな環境をシミュレーター上に再現しています。
こういったオブジェクトを探してフライトするのもまた楽しいですよね。
他にもこういったリアルなオブジェクトが多数あり、これらはPOI(ポイント・オブ・インタレスト)としてマーキングされているので、飛行ルートを設定するワールドマップで出発地やウェイポイント(経由地)、目的地として設定できるほか、シミュレーション中にもバナーやフラグとして表示することが出来ます。
新型コロナの蔓延で気軽に旅行に行くことが出来ないこのご時勢、フライトシムで自宅にいながら世界中を旅行してみるというのはいかがでしょうか?
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