MSFS2020アドオンレビュー:AIRBUSヘリコプターズ EC135

フライトシムのアドオンレビュー

Microsoft Flight Simulator(以下MSFS2020)が2020年8月にリリースされてそろそろ半年といったところ。

公式以外にもサードパーティー各社や有志の開発するフライトモデルが色々と登場し始めているので、そろそろデフォルトの機体以外の追加データを導入したなんて人もいるかもしれませんね。

今後も機種が増えていくことが予想されますが、今のところ機体データは固定翼機ばかりでヘリが好きな私には物足りない…。

MSFS2020を開発したAsoboは『ヘリコプターは2021年中に実装予定』とアナウンスしていましたが、なんと有志がヘリコプターの機体データをすでに開発していました!

今回はこの有志開発のヘリコプターの機体データの導入とごく簡単なレビューについての記事となります。

Table of Contents

機体データのダウンロードと導入

機体データのダウンロードは“Flightsim.to”から↓

↑このサイトではMSFS2020向けの各種アドオンやユーティリティーがダウンロード出来ますが、ダウンロードするためにはアカウントを作成する必要があります。

といっても登録するのは

・メールアドレス

・このサイトで使用するユーザーネーム

・ログイン用のパスワード

だけですので、個人情報などが気になる方はこのサイト用に捨てアドか何かを準備すればよろしいかと。

ここから直接ダウンロード出来るデータに関しては無料ですので、クレジットカードの登録も不要です!

日本語非対応なのが残念ですが、ブラウザの翻訳機能を使えば言わんとしていることは理解できるかな?

話が逸れましたが、機体データはこちらになります↓

↑画像をクリックするとジャンプしますが、ジャンプしない場合はこちらから↓

機体データはZipファイルでダウンロードされるので、ダウンロードが完了したら念のためにウィルスチェックしてから適当な場所に解凍し、解凍後のフォルダをMSFS2020のCommunityフォルダに移動します。

コミュニティフォルダのアドレスは、デフォルトの状態であれば↓

C:\Users\(あなたの設定したユーザーネーム)\AppData\Local\Packages\Microsoft.FlightSimulator_8wekyb3d8bbwe\LocalCache\Packages\Community

となっているはず…。

Steam経由でMSFS2020を購入した場合はちょっとわかりませんが、似たような場所にCommunityフォルダがあるらしいです。

機体データをCommunityフォルダに移動したらMSFS2020を起動してみましょう!

機体のインプレッション

実機について

機体データの名前は“H135”となっていますが、実機はユーロコプター社(現エアバスヘリコプター)で開発された汎用のヘリコプター“EC 135”で、H135というのは軍用の練習機使用のモデルの型式のようです。

軍用の訓練機としての採用は少ないものの、警察用や医療搬送用のヘリコプターとしては世界的にポピュラーな機種。

一般にはあまり知られていませんが、EC 135は日本でもドクターヘリや警察ヘリとしての採用が多いため、意外と目にする機外のあるヘリコプターだったり。

WikiMediaCommonsより
WikiMediaCommonsより

詳細についてはWikipediaの当該記事を見てもらったほうが早いですね↓

機体の外観

飛ばしてみる前に、まずはMy Hangerで機体の外観を見てみましょう。

デフォルトでは黒一色の機体ですが、ペイント(Livaly)が4種類あり

・Default(ブラック)

・UK Police(イギリス警察の航空隊)

・US NAVY(米海軍の訓練機)

・SAMU(どこかの国のドクターヘリ)

から選択することが出来ます。

黒一色だと観察しづらいのでSAMUカラーに変更して…

ドアや点検整備用のパネル、ドアハンドルまで細かく作りこまれてますが、まさかパネルを止めるためのパネルファスナーまで表現されているとは思いませんでしたね…。

FSXやPrepar3d向けのフリーウェアはこの辺がいい加減なものが結構あったので、フリーウェアに外観の細かい所のディテールは求めていませんでしたけど、ここまでされちゃうと今後フリーウェアを選ぶ時のハードルが上がるなぁ。

内装

コクピットはMSFS2020のデフォルト機と比較するとちょっと造りが雑な感じがありますが、フリーウェアでここまで作りこまれていれば十分です!

オーバーヘッドパネルのスイッチやサーキットブレーカーも3Dで表現されていますね。

再現度はかなり高いのではないでしょうか?

My Hangerではスイッチ類を触ることが出来ないため、どこまで操作できるのかは分かりませんがかなり期待が高まりますね!

テストフライト

外観と内装がかなり細かい所まで作りこまれていますが、フライトの方はどうでしょうか?

今回は羽田空港とその周辺でテストフライトをしてみることにしました。

MSFS2020はエプロンやランプなどの駐機位置からスタートするといわゆる“コールド&ダーク”と言われる『エンジンが停止していて電源も入っていない状態』からのスタートとなるんですが、テストフライトはこの状態から開始してみます。

流石に初見ではスタート手順どころか操作するスイッチの位置すら分からないのでチェックリストを使ってシステムを立ち上げていきましょう。

一通りのチェックリストはあるものの、どうも書いてある内容がおかしい…。

チェックリストの一番初めの項目に“Parking brake”とありますが、EC135には車輪が無いのでそもそもブレーキが存在しません!

“Gear selector”なんてチェック項目がある所を見ると、どうも他の機体のチェックリストをそのまま流用しているみたいですね。

チェックリストは役に立たないので1つづつスイッチを調べながら電源の立ち上げをしようとしますが、なんとこの機体のスイッチはすべてダミーで操作できないことが判明!

スイッチをパチパチといじりながら機体各部を徐々に動かしていくというのが好きなんですが、まぁフリーウェアだからしょうがない…。

手動で始動できないので“Ctrl + E”キーを押してエンジンを自動で始動します。

電源が立ち上がるとコクピット正面の計器パネルが表示されますが、これも他の機体のデータを流用しているようですね。

飛行姿勢と速度、高度といった必要最小限の情報は得られますが、方位が分からないので遠くまで正確に移動するといったことは難しそうです…。

これもまぁフリーウェアだから仕方がない…。

というか、実はこの機体データまだまだ開発中の物なんだそうで、この時点ではアルファ版とベータ版の中間といったような段階のもの。

ヘリのフライトモデルとして最低限動く程度の物をリリースし、ユーザーからのフィードバックを元に制御則をより良いものにしていこうという段階なんじゃないでしょうか?

なので、スイッチの操作や計器パネルが正確に表示されるようになるはもう少し先の話。

てなわけでスイッチ類や計器類の出来には目をつぶり、とりあえず飛べるかどうかを確認してみたいと思いますが、結論から言うと『飛べるけど降りれない』というなかなか難しいヘリコプターです。

FSXやPrepar3dといったフライトシムでの飛行経験のみで、実機のヘリを飛ばしたことなんか無いので正確な評価は出来ませんが、操縦にかなり癖があります。

細かい所は上の動画を見てもらったほうが分かりやすいと思いますが、まずピッチ方向の安定性がかなり悪く、操縦桿を1㎜でも動かすと機体が前後方向に大きくバタつき、水平を保つのが難しい…。

安定性が悪いということは逆説的に機動性が高く、機敏に動き回れるという事になるんですが、残念ながらこの機体の場合はロール方向、つまり左右方向の安定性がかなり強力なので、縦方向には機敏に動くけど横方向にはかなり動かしづらいというものすごくアンバランスな操縦性を持つ機体です。

しかもロールしづらいくせに、一度ロールしだすとなかなか止まらない…。

ラダーペダルを併用すればそれなりに綺麗に旋回してくれるのですが、ホバリングや前進中からの真横への移動なんかはかなり難しいですね。

エンジン出力のコントロールは、固定翼のプロペラ機に割り当てられているスロットルレバーとプロペラピッチレバーを両方使うんですが、出力特性がリニアではなくタイムラグがかなりあるので微調整が難しい…。

このような感じで空中での方向転換や加減速はやたら難しい癖に、どういう訳かホバリングは異常なまでに移行しやすく維持しやすいというなんだかよく分からない飛行特性の機体です。

そして一番の難関が着陸。

『開発中のため必要最低限の計器しか装備されていない』なんて上でも書いてますが、実は“昇降計”というかなり重要な計器が装備されていません…。

機体の外や高度計を見れば、機体が上昇しているのか?はたまた降下しているのか?といったことを判断することが出来ますが、正確に『毎分○○mで降下中』といったことまでは分かりませんよね?

昇降計というのはこの上昇率や降下率といったものを表示するための計器で、これが無いと着陸が非常に難しい。

もう少し具体的な話をすると、降下率が早すぎれば着陸時の衝撃が大きくなるので乗客が不快に思うだけでなく車輪や機体構造にダメージを負うことになりますが、降下率が遅ければフワッとした着陸になるので乗客は快適になり機体構造へのダメージも少なくなります。

フライトシムでは乗客のくだりは関係ありませんが、あまりに激しく着陸すると機体構造が破壊して墜落として判定されることもあるので、ある程度は優しく降りてやる必要があます。
しかしその判断をするために必要な昇降計が無いので、優しく着陸するための操縦が難しいわけですよ。
 

勝手な思い込みなんですが、大体50ft/min(毎分15m)以下の降下率なら機体にダメージも無く着陸できるんじゃないかと思っていたんですが昇降計が無いので高度計の変化を見ながら降下率を概算して着陸してみましたが、どうも降下率がどうこうという以前の話だったようで…。

地面に近づくと強烈な地面効果(ローターの発生した空気が地面に反射して機体を持ち上げようとしてしまう)が発生するため、地面ギリギリのところで機体が急上昇したり…。

地面効果を警戒してエンジン出力を少なめにすると今度は地面効果が発生しないで地面にたたきつけられてしまったり…。

エンジン出力を微調整してどうにか-50ft/minくらいの降下率を維持しながら着陸してみましたが、機体が想像以上にデリケートだったようでやっぱり墜落…。

このヘリでまともに着陸できる人なんかいるのか?

サマリー

外装、内装の造りはかなり良く作りこまれていますが、肝心の飛行性能の方はというとかなり悪いですね。

とはいえこの機体データは開発中なので、今後の進展に期待しましょう!

なかなかクセの強い飛行特性のヘリですが、操縦デバイスの入力感度を調整すればかなり操縦しやすくなります。

私の場合はこんな感じで

スティックの左右方向の感度を上げて前後方向の感度を抑え込み、前後左右のデッドゾーンを無くしてやることでかなり操縦がしやすくなりました。

取りあえずはサイクリックの調整だけしてみましたが、これに加えてコレクティブの感度も調整して着陸時の微妙なスロットル操作も出来るように調整していこうと考えています。

これをヘリ用、というかEC135専用のプロファイルとして保存しておくと機体を変更するたびに感度調整をする手間が省けます。

操縦については感度調整でどうにかできますが、着陸に関してはダメージ検知をOFFにするしかなさそう。

もちろんダメージ検知ONでアシスト無しのフライトを極めるのも楽しいんですが、せめて慣れるまではダメージ検知OFFで練習したほうがいいかもしれません。

デフォルト状態では色々と酷い機体ですが、設定が煮詰まってくると急に面白い機体に化けます!

ヘリなら飛行場以外の場所、特に狭い所にも離着陸することが出来るのでフライトシムの楽しみ方が増えますよ!

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