MSFS2020はBingMapのデータをベースとした精密な地形の再現が売りですが、一部の地域や飛行場については反映されていません。
デフォルトで再現されていない地域や飛行場は意外と簡単に追加することが出来るので、今回はその方法について解説していきたいと思います!
Table of Contents
デフォルトの地形
今回追加するのは東京都小笠原郡にある海上自衛隊と航空自衛隊管理している硫黄島飛行場。
Prepar3dにはデフォルトで硫黄島飛行場が再現されていますが

MSFS2020にはデフォルトで硫黄島飛行場が再現されていません…

硫黄島自体は存在するんですが、滑走路やエプロンといった飛行場施設が無いという状態。
本来滑走路があるべきところは芝生?になっているのですが平滑な地面ではなく結構デコボコとした感じですね。
軽飛行機なら離着陸は問題なく出来ますが

地面がデコボコだと加速しづらいので、旅客機のように重量のある大型機や一部の戦闘機のように離陸速度が高速になる飛行機の場合は着陸は出来ても離陸は難しい?
意外とこんな感じで“現実世界にあるはずに飛行場がMSFSには実装されていない”というのが意外とあったりします。
最近の『フライトシムで日本一周』のシリーズで訪れた場所で言うと

“枕崎ヘリポート”なんかもそうですね。
まぁあそこはヘリポートなので固定翼機が着陸出来ませんから、もしかしたら初めから飛行場として実装する気はなかったかもしれませんけど…。
また、飛行場以外にも地上オブジェクトの再限度がイマイチな都市なんかも結構あったりします。

福岡なんかがそうでしたが、地表のテクスチャは航空写真となっているためそれなりの高度から見下ろせばそこそこリアルに見えるものの、3Dオブジェクトが無いために何とも微妙な感じの風景になっていたりとか…。
このような『足りない飛行場』や『何とも残念な風景』は“アドオン”というものを追加する事でさらにリアルにすることが出来ます!
アドオンの取得
“アドオン”というのはソフトウェアにある機能を『追加』や『付け足し』するためのプログラムファイルやソフトウェアの事。
今回の場合は“アドオンシーナリー”という景色やオブジェクトをMSFS2020に追加するためのプログラムファイルを追加することで、MSFS2020のデフォルトの地形を変化させたり、施設を追加したりします。
『元々のMSFS2020のソフトウェアにプログラムファイルを追加する』と聞くと何やら難しいことをするように聞こえますが、ほとんどの場合プログラムの書き換えすら不要で、シンプルにアドオンのファイルを所定のフォルダに追加するだけで完了するお手軽な物!
手順はおいおい説明していきますが、まずは追加するファイルをダウンロードしましょう。
アドオンシーナリーは色々な所で入手することが出来ますが、今回は“Flightsim.to”というサイトから取得します↓
このサイトでは世界中の都市や飛行場のシーナリー、さらには飛行機のリペイントデータ(エアラインなどの塗装のデータ)、フライトシムで遊ぶときにあると便利なアイテムなどがダウンロードできるのでブックマークしておくと後々便利!
しかもほとんどのデータは無料!
日本語非対応なので少なくとも中学卒業程度くらいの英語が分からないと厳しいですが、Google翻訳を使えばでアドオンデータの内容くらいは理解できる?
せっかくなのでこれを機会に英語の勉強をしてみるってのも良いかもしれませんよ!
『流石にいい大人が中学レベルの英語の勉強なんか…』なんて思っている人でもこういうサービスを使えば人知れず基礎英語の勉強ができます↓
中学卒業程度の英語力でもアドオンを開設する英文の内容をどうにか読むことが出来るかもしれませんが、日常会話が片言で出来るくらいの英語力があるとなお良いです。
それくらいあるとフライトシムのアドオンがめちゃくちゃ探しやすくなります↓
アドオンの解説文はビジネス英語でも航空英語でもなく、英語圏の人達の作文している口語体の平文ですからね。
むしろ日常会話ができたほうが分かりやすいかもしれません。
話が逸れましたが、“Flight.to”を利用するためにはアカウントが必要になるのでまずはアカウントを作成しましょう!
アカウントを作成するといってもこのサイトからお金を請求されることは無いのでご安心を!
ここでのアカウントはアドオンファイルのアップデートの適用状況の確認に使われるものです。
まずはトップページの右上にある“Guest”をクリック

”+Sign up”をクリック

アカウント作成のページにジャンプします。

適当に決めたユーザーネームとメールアドレス、パスワードを入力して“Create My Free Account”をクリックすればアカウントの作成は完了です。
プライバシーやセキュリティが気になる人は適当な捨てアドレスでも全然大丈夫ですよ。
ここから先を一部覚えていないのですが、確かアカウントを作成したら確認メールが届いたはず…。
確認メールに記載のURLをクリックすると再度トップページにジャンプするかログイン画面にジャンプアカウントがアクティベートされるので

アカウント作成時に入力した“ユーザーネームかメールアドレス”とパスワードを入力してログインします。
前置きが長くなりましたが…
今回ダウンロードする硫黄島飛行場のデータは
トップページ左側にあるメニューから“Countries”をクリック

各国の国旗と国名が表示されたら“More Countries”をクリック

国を選択するページにジャンプするのでここから日本を探して“Japan”と表記されている部分をクリック

日本の都市や飛行場のシーナリーデータを収録したページにジャンプするので硫黄島飛行場(Iwo Jima)を探しましょう

トップページの検索バーに“Iwo Jima”と入力して検索してもOK!

2021年2月時点で硫黄島飛行場のシーナリーは2つアップロードされていますが、どちらを追加するかはお好みで!
追加したいシーナリーのアイコンをクリックするとデータの説明をするページにジャンプするので軽く内容を確認してから“Download”をクリックします。

ダウンロードページにジャンプします。
すぐにはダウンロードが開始されませんが、しばらく待つと自動でダウンロードが始まるので放っておきましょう。

シーナリーの追加
シーナリーデータはZipファイルで提供されるので、ダウンロードが完了したら適当な場所に解凍します。
解凍すると“rjaw”というフォルダが解凍先に指定された場所に生成されます。

このフォルダをMSFS2020の“Community”というフォルダにコピーすればアドオンの追加は完了!
“プログラムファイルを開いてコマンドを書き換える”といった複雑な操作は必要が無いので簡単に出来ますが、問題は“Community”フォルダがどこにあるのか分からない事。
実はこのフォルダ、MSFS2020初回起動時のデータベースをダウンロードした時にデータの格納先として指定しているフォルダの中に入ってます。
デフォルトの状態で格納先を指定していなければ
“C:\Users\(※ユーザー名)\AppData\Local\Packages\Microsoft.FlightSimulator_8wekyb3d8bbwe\LocalCache\Packages\Community
をファイルエクスプローラーのアドレスに入力すれば“Community”フォルダにアクセス出来るはず…。
Cドライブのフォルダを開いて上のアドレスの順番にフォルダを開いていくのが手堅いかもしれません。
テストフライト
アドオンシーナリーの追加が出来たらMSFS2020を起動してテストフライトしてみましょう。
もちろんアップデート前に制作者がテストをしているので問題なく動きますが、アドオンによっては“解凍したフォルダのさらに中に入っているフォルダだけ追加”するといういささかトリッキーな物もあったり、他のアドオンと競合して起動しなくなるといった物、さらにはデフォルトのシーナリーや機体の表示に悪影響を及ぼす物も稀にあるので、アドオンを追加したら都度テストフライトをする癖をつけたほうがいいです。
一度に複数のアドオンを追加してしまうと『MSFS2020が起動しなくなった』、『アドオンが単体で機能していない』なんて場合の原因究明が面倒になりますからね。
一つづつ追加してはMSFSを起動をするのは面倒ですが、この方法であればファイルの競合が発生しても直前に追加したアドオンだけリムーブすれば解決するのでトラブルシュートが楽です。
そういうわけでアドオンの追加は必ず1つづつ行うようにしてください!
ここまでの一連の手順を動画にまとめてみましたので、文字情報だけで手順のイメージが付かないという方は参考にしてみてください↓
今回は硫黄島飛行場の追加という事でしたが、硫黄島以外の飛行場や都市、ランドマークなども同様の手順で追加することが出来ます。
大都市圏や大規模な空港周辺のシーナリーが多いですが、探してみると日本の地方都市なんかもあったりするので地元のシーナリーや思い出の地のシーナリーを探してみるのも面白いかもしれません。
手軽にシーナリーのクオリティを向上させることが出来るのはいいんですが、パソコンのストレージを消費するのであまりあちこち追加するわけにもいかないのがネックですね…。
そして導入したアドオンのクオリティによってはグラフィックボードをアップグレードする必要もあったり…。
私の場合は当初からこの辺りの事を見越してフライトシムのためだけにある程度余裕を持たせて自作パソコンを組みましたが、今後もアドオンを追加していくことを考えると、将来的にはSSDの入れ替えやグラフィックボードの交換も考えないといけないかもしれません。
ネットで色々と調べて買って自分で交換できる人ならいいですが、そうでない人は素直にショップの人達に相談してみましょう↓
ショップの人ならネットにも出回っていないようなマニアックなトラブルやパーツごとのマッチングについても詳しいので、確実にフライトシムが動くパソコンが欲しければゲーミングパソコンのBTOをやっているようなショップに相談してみることをお勧めします。
Flightsim.toにはシーナリー以外にも色々と便利なアイテムや、フライトモデルの挙動を改善するパッチのような物もアップされているので、この辺りのレビューも随時やっていきたいと思います。
コメント