Microsoft Flight Simulator(MSFS)であちこち飛び回って旅行に行った気になろうということで、日本最西端の島与論島から島づたいに飛んで九州まで帰ってきました。
今回は鹿児島県鹿屋市にある海上自衛隊の鹿屋航空基地を出発し、桜島へ寄り道しながら宮崎県宮崎市にある宮崎空港までフライトしてみます。
宮崎空港
宮崎空港は宮崎県宮崎市にある国の管理する空港。
飛行場コードは
- ICAOコード:RJFM
- IATAコード:KMI
宮崎空港の前身は旧日本海軍が1943年に同地に設営した海軍赤江飛行場。
終戦後は連合軍に接収されていましたが、1954年に航空大学校の訓練飛行場として開港します。
開港当時の滑走路はAとBの2本で途中で滑走路が交差するX字状なっていたそうですが、色々調べてみると旧海軍赤江飛行場の滑走路をそのまま舗装して使用していたようですね。
当時の国土地理院作成の航空写真を調べてみましたが、どうも連合軍は赤江飛行場跡を接収したものの飛行場としては使用していなかったようで、滑走路の舗装が航空大学の開校に合わせて行われたようです。
航空大学開校の翌年、1955年には当時の極東航空(全日空の前身企業のひとつ)の福岡-宮崎線が開設され、宮崎空港での定期旅客運送がスタート。
同年4月1日からは日本人管制官が配置されていて、日本人管制官により管制が実施された最初の国内民間空港なんだそうです。
開港時に2本あった滑走路はどちらも1,300m級とジェット旅客機の運行には短く、数次にわたる延伸が行われていましたが用地確保の問題からかB滑走路は延伸を諦めて1980年に廃止。
A滑走路は空港の東側の海を埋め立てることで延伸し、現在は2,500mと地方空港の中でも割と長い滑走路になっています。
2014年に『宮崎ブーゲンビリア空港』という愛称が付けられていますが、ブーゲンビリアってのは植物でこんな花が咲きます↓

いかにも南国っぽい感じの花ですよね。
空港の愛称が現在の物になった翌年、たまたま空港ビルで栽培されていたブーゲンビリアから新種が見つかったそうで、宮崎空港ビルの初代社長で宮崎観光の父と呼ばれる岩崎章太郎にちなみ“エリザベスアンガス章太郎”という品種名が付けられたそうです。
宮崎空港への就航路線
宮崎は道路や鉄道線の接続が悪いため“陸の孤島”なんて言われていた時期がありましたが、空路に関してはかなり充実してます。
国内線
- 日本航空(JAL):羽田、中部国際空港、伊丹、福岡
- 全日空(ANA):羽田、伊丹、福岡
- ソラシドエア(SNJ):羽田、中部国際空港、那覇(全便全日空と共同運航)
- ピーチアビエーション(APJ):成田、関西国際空港
- ジェットスタージャパン(JJP):成田(日本航空と共同運航)
- オリエンタルエアブリッジ(ORC):福岡(全日空と共同運航)
国際線
- チャイナエアライン(CI):台北
- アシアナ航空(OZ):仁川
- イースター航空(ZE):仁川
新型コロナの影響で国際線はいずれも運休中です。
日本でもトップクラスの晴天率で雪も滅多に降らないため、冬場にゴルフをするには丁度いいため韓国からのゴルフ客が多いと地元のタクシー運転手から聞いたことがあります。
ちなみに熊本も似たような気象条件になるんですが、韓国人はいまだに加藤清正公への恨みがあるため熊本に行きたがらないんだとか…。
韓国人以外だとオセアニアやアメリカからサーフトリップで訪れる人が多く、居心地が良すぎて移住してしまったなんて人が結構いたりします。
エアライン以外の利用者
宮崎空港には航空大学校宮崎本校が置かれ、フライトコースに入る前の学科教習と事業用操縦士のライセンスを取得するための訓練の一部が行われているようです。
航空大学以外には宮崎県警の航空隊と宮崎県の防災ヘリ部隊が宮崎空港を拠点としています。
このほかにも自家用機の利用者が多いイメージがありますね。
宮崎市内にあるゴルフ場で世界的な大会が開催されるとプロゴルファーがプライベートジェットで宮崎空港に乗り付けたりすることもあったりします。
タイガーウッズの全盛期には地元のマスコミがこれを取り上げ、彼のプライベート機を見物に来たファンや観光客で空港がごった返すなんてこともありました。
宮崎空港の飛行場施設
MSFSに収録されている宮崎空港の滑走路は
- 滑走路長:8,164ft(約2,500m)
- 滑走路方位:09/27

これだけ長い滑走路ならMSFSにデフォルトで収録されている飛行機はすべて離着陸可能です。
飛行場周辺の航法援助施設には
- VOR/DME:MZE(112.40MHz)
- ローカライザー:IMZ(108.90MHz)
- NDB:MZ(229.0kHz)
があります。
主要都市近郊の空港でもないのにここまで航法援助施設が充実している空港もなかなか無いですが、これらの施設は旅客機向けというよりは航空大学の訓練生向けなんですかね?
MSFSで利用可能なすべての種類の航法援助施設が空港の周辺に揃っていて重複も無いので、フライトシムでこれらの航法援助施設を使用した航法訓練をしようと思ったら宮崎空港周辺で行うのが良いかもしれません。
フライトプラン
今回のフライトは海上自衛隊の鹿屋基地からスタートしますが、鹿屋基地の滑走路も比較的長いため使用する飛行機に制限はありません。
ボーイング747で飛ぶことも可能ですが、鹿屋基地から宮崎空港までは直線距離にしても約80㎞とかなり短い。
別に飛ばせないことも無いですが、低空を飛ぶのに不向きな上小回りが利かないので短距離では飛ばしづらいんですよね…。
とはいえ、いくら小回りが効くといっても単発レシプロ機ではあちこち寄り道していくと時間がかかる…。
という訳で今回は…今回も?

セスナサイテーションCJ4というビジネスジェットでフライトします。
飛行ルートは

鹿屋基地を離陸したら桜島に向かい、鹿児島市、霧島市上空を通過して宮崎空港に向かうというもの。
これをベースとしてフライト中に面白そうなものを見つけたら適宜降下して上空から見てみるといった感じでフライトしてみます。
宮崎空港へのフライト
桜島
桜島というといつも噴火しているというイメージがありますが、実際のところはどうなんでしょうね?
宮崎には長く住んでいましたが、あいにく鹿児島にはほぼ行ったことが無いので良く知らなかったりして…。
噴火のリスクがあるので現実では飛行機で近寄っちゃいけない場所なんでしょうけど、フライトシムなら接触寸前のところまで近づけます!

流石のMSFS2020でも噴火の再現までは出来ないとは思いますが、立ち上る噴煙くらいは雲か何かのエフェクトで代用して再現して欲しいですね…。
噴煙は無いですが山の形状や山肌の感じとかはなかなか良く出来てるんじゃないでしょうか?
鹿児島空港
鹿児島空港はレグ79で降りているため今回は上空を通過するだけです。
↑この時は空港周辺を低空で周回して空港施設を色々と見てみましたが、今回はもう少し高いところから俯瞰してみました。

AIによる自動生成の飛行場は近くで見ると色々とツッコミどころがありますが、それなりに高いところから俯瞰してみると破綻なく再現されているように見えますね。
フリーウェアで鹿児島空港のアドオンでもあればもっと細かい所まで正確に再現されるようになるんですが、流石に地方空港までは…。
無いなら作るしかない?
宮崎空港
宮崎空港への着陸前に空港周辺を上空から見てみます。

鹿児島空港と同じくあまり近寄って見たらいけない感じですね…。
滑走路やエプロンの形状は完全に再現されてますけど、ターミナルビルの形状がなぁ…。
まぁAI作成のオブジェクトだからしょうが無い。
この時点でランウェイ27への着陸を指示されているので、ここからまっすぐ東に飛んで日向灘沖に出て、180°向きを変えてからランウェイ27に着陸。

エプロンに駐機したらドローンモードに切り替えて空港内を散策してみました。

今回のフライトの詳細はこちらをどうぞ↓
サマリー
宮崎は陸の孤島と呼ばるくらいに交通の便が悪い場所なんですが、意外と空港に関してはアクセス性がいいんですよ。
空港のターミナルビルの目の前にはJRの駅があり、単線ながらそれなりの本数が宮崎駅との間に走っていたりしますし、宮崎空港に発着する路線バスや高速バスがかなり多かったりします。
おかげで宮崎県の周辺の鹿児島、大分、熊本に行くよりも飛行機で東京まで行くほうが短時間で行けたりするので、『鹿児島までの出張は泊りがけだけど東京への出張は日帰り』なんておかしなことが起こったり…。
これまた不思議なことに利用者数がそこまで多くないにもかかわらず、なぜかJALとANAは大型機を宮崎-羽田線に投入してくれるので、繁忙期でも電車の切符くらいの感覚で予約なしにチケット買えたりするんですよ。
搭乗してみると客席はガラガラで、実質自由席状態!
離陸した後はボーイング777の中央列の4列シートを一人で占拠して寝転んだりしても全然平気ですし、同一クラス内であれば席の移動もOK!
終いには暇を持て余したCAさんが隣で世間話をし始めるという、なんとも宮崎らしい暢気なフライトを楽しむことが出来ましたが、今はどうなんでしょうね?
色々と煩いことをいう人が多くなったので、こういう牧歌的なのんびりとした旅もなかなかできなくなってきているような気がします…。
旅行くらい自分のペースでゆったりと楽しみたいものですよね。
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