エアガンレビュー:KSC H&K MARK23(ガスガン)

サバイバルゲーム

過去に所有していたり人から借りたりしてサバイバルゲームで使ってきたエアガンをメーカーへの忖度なしにレビューしていきます。

今回はKSC製のガスブローバックガン“H&K MARK23”です。

Table of Contents

H&K MARK23について

実銃

H&K MARK23はU.S.SOCOM(ソーコム)ピストルとも呼ばれる拳銃。

U.S.SOCOMというのは“アメリカ特殊作戦コマンド”と呼ばれる機能軍(陸海空といった軍種ではなく、3軍の機能別部隊を統合した作戦組織)のことで、MARK23はこのSOCOMのからの要望に応える形でH&K(ヘッケッラー・アンド・コック)社によって開発されました。

開発は1980年代後半からスタートします。

当時はアメリカ4軍の正式採用拳銃がガバメントとして知られるコルト社のM1911A1からベレッタ社の92SBをベースにアメリカ軍の要求を反映したM9に変更されたばかりの頃。

当時の軍隊の一般的な部隊では、拳銃は戦車や戦闘機の搭乗員、指揮官、戦線後方に展開した部隊の隊員など、直接的に戦闘に従事しない隊員の護身用の武器だったためM1911A1は扱いづらかった。

今でこそ再評価されているM1911系の拳銃もあの頃の潮流としては『45口径は反動が強力すぎて当てづらい上に装弾数が少ないので護身用にするには不向き』と考えられていたわけです。

もちろん拳銃を貸与されている隊員は定期的に射撃訓練をしますが、そもそも拳銃はライフルと違って当てづらい物ですし、護身用の武器の訓練なんてそこまで熱心にはやらないのでいざ実戦になってみるとまともに当てられたものではない。

となると『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』の考え方で、1発の威力は多少劣っても装弾数でカバーできる拳銃の方がメリットがある。

口径が縮小した分1発の威力は低下していますがその分反動が少ないので当てやすくなり、M1911A1では7+1発だった装弾数弾丸のサイズが縮小しているためはM9では15+1発と倍になっているため結果的には火力が向上します。

後方の隊員には好評だったようですが、一部の人たちは1発ごとの威力が45口径に比べて弱いことを問題視していました。

その一部の人達というのが冒頭に出てきたU.S.SOCOMに所属する特殊部隊の人達。

特殊部隊というのは兵科区分としては軽歩兵に該当しますが、一般的な軽歩兵と違い空挺降下やヘリボーンといった侵入方法を使い、侵入後も長距離を徒歩で移動することもあるため軽量コンパクトで大火力の武器を求める傾向が強い。

9㎜口径の拳銃にだって殺傷能力はありますが、1発で確実に仕留められるかというと?

特殊部隊なら拳銃射撃でも1発で確実に仕留められるように訓練を受けますが、さすがに狂信的なテロリストが薬でもキメて突進してきたら9㎜程度の拳銃弾では1発で仕留められない…。

このため一般部隊向けのM9とは別に特殊部隊向けの45口径の拳銃の開発が始まりました。

U.S.SOCOMの要求は

・45口径の強装弾30,000発耐久射撃テスト

・約20m水深の海底での2時間水圧テスト

・-54°から73°までの動作確認テスト

・96時間の塩水噴霧テスト

・砂塵および汚泥テスト

・96時間の模擬波浪テスト

といった過酷な物で、これらのテストに耐えれられる拳銃の開発は難航。

複数のメーカーが競争試作した結果H&K社のMARK23が採用されることとなります。

過酷な環境でも安定して作動する45口径のパワフルな拳銃で、特殊作戦にも投入できるようにサイレンサーが無加工で搭載でき、当時としては珍しくレーザーサイトやフラッシュライトも搭載可能なマウントベースを持つという、現代の拳銃のデザインの原型ともいえる先進的な拳銃だったんですが…。

装弾数は12+1発とM9並みにはなったものの、その代償として太くなったグリップは体格のいいアメリカ人ですら握りづいうえ、フル装弾ともなると重量が2kgになるため携行には不向きで、これにサイレンサーやレーザーサイトなどのオプションも加えると3kg近くなってしまう。

サイズも拳銃としてはかなり大柄なのも携行性を重視する特殊部隊向きではない…。

色々と欲張りすぎた結果使いづらいものとなり特殊部隊員からの評判は良くなかったようで、採用されたはいいものほとんど実線投入されることは無かったようです。

現実世界では色々と不遇な銃ですが、フィクションの世界では開発経緯やビジュアルの特殊性から割と人気のある拳銃ですね。

FPSなどのゲームにも登場することが多いので知名度は結構高いのではないでしょうか?

エアガン

MARK23をエアガンとしてモデルアップしたのはKSCと東京マルイの2社。

KSCはガスブローバックタイプ、東京マルイは固定スライド式のガスガンをリリースします。

KSCのモデルはかなり昔に生産終了となりカタログ落ちしていますが、東京マルイのモデルは現在も販売していますね。

私が買ったのはKSCのモデルで、購入時期は2002年頃だったかな?

リリースされてしばらくたったころで当時のラインナップは

・ABSモデル

・ヘビーウェイトモデル

の2種類。

確かABSモデルを買ったような記憶があります。

残念ながら手放してしまったので手元にありません。

カタログ落ちしてしまいましたが現在もKSCのHPにスペックが掲載されていました。

・本体価格:19,000円
・全長:245mm
・重量約:965g
・装弾数:28発

全長に関しては実銃と同じですが、さすがにプラスチック製のエアガンは重量実物の半分程度となっていますね。

それでもプラ製のハンドガンで1kg近いというのはかなり重い部類ではありますが。

インプレッション

外観

初めて買った東京マルイ製の以外のエアガンがこのMARK23でした。

東京マルイ製のエアガンもそれなりにリアルに作ってはいるんですが、あそこの製品は部品を形成するときの金型の割れ目の処理や平面のプラスチックのヒケの処理がいい加減なんですよね…。

ところがKSCはパーティングラインが研磨処理されていたり、実銃で平滑になる所はエアガンでもきっちり平滑になるように処理されていたりと、東京マルイ製のエアガンしか知らなかった私に『今までリアルだと思っていたエアガンは何だったんだ』という衝撃を与えてくれました。

外観で強く印象に残っているのは実銃と同じくレーザーサイトとフラッシュライトを取り付けるためのマウントがついていて、なんとそれらの実物が無加工で搭載可能だったという所ですかね?

搭載可能なんですが、実物のレーザーサイトとフラッシュが高すぎて財政的に搭載不可能なんですよ…。

レーザーサイトとフラッシュライトは別に武器でも何でもないものなのでKSCが正規輸入して販売していた記憶がありますけど、確か当時の価格でそれぞれ20万くらいしたんじゃなかったかな?

とてもじゃないけど買えない…。

MARK23以降の拳銃にはオプションアイテムを取り付ける汎用マウントとしてのピカティニーレールがぼちぼち現れだし、ピカティニー対応のフラッシュライトも安く買えるようになってくるんですが、残念ながらMARK23のマウントとは全く互換性が無いのでピカティニー規格のアイテムの取り付けは不可能。

アダプターレールとかもありましたけどね。

作動

実銃のマガジンが45口径の弾丸を15発格納できるサイズなので、ガスガンのマガジンもかなり大柄。

おかげでマガジンに大量にガスを充填できるので撃っている途中でガスが切れるなんてことはまず起こりませんでしたね。

ガスタンクの容積が大きいので充填量を加減すればガスの気化室を確保することも出来るため、冬場でも割と安定して作動していた記憶があります。

ガスブローバックの肝ともいえるリコイルの方は実銃のイメージでガツンとした鋭いブローバックを期待していたんですが、スライドがABS製で軽くスライドの移動速度もかなり遅かったこともあり微妙な感じ…。

ただし、この後にリリースされたモデルは内部機構を一新しているため、ヘビーウェイトモデルはもちろんのことABS製のモデルでもかなり激しいリコイルがあるとか。

命中精度の方は可もなく不可もなくといったところだったような気がします。

標準でMARK23専用のサプレッサーが同梱されて、これを装着することで発射音が低減できるという事だったんですが、実際の所は発射音よりもスライドの作動音の方が大きくてほとんど効果はありませんでした…。

まぁエアガン用、特にガスブローバックガンに取り付けるサプレッサーなんて雰囲気重視のアイテムですけどね。

サバイバルゲームでの使用感

スライドの動きは何ともタルい感じではありましたが、冬場でも割とちゃんと作動するためサバイバルゲームでは信頼できる相棒となってくれました。

といっても殆どライフルやサブマシンガンがメインで、ハンドガンを使う局面はそうそうありませんでしたけどね。

たまにやっていたハンドガン戦の時くらいか?

それでも『引き金を引けば確実に発射できる』という安心感はバックアップとして持ち歩く拳銃には大事な要素かと思います。

ただ持ち歩くのには少々大きいんですよね…。

MARK23に合わせて専用のサイホルスターを買ったんですが、これがまたデカいんですよ。

余程太腿が太い人でないとしっかり固定できないんじゃないかな?

私には大きすぎてホルスターが固定できず、走り回るとブラブラして動きづらかったのと、いざホルスターから抜こうとしたら拳銃があらぬ方向を向いていて取り出せなかったなんて記憶があります。

そんな不満もありながら5年くらいは手元にあったので当時はそれなりに満足して使っていたんですが、ある日のゲームでの射撃中にスライドの後ろの部分がパックリと割れてしまい使用不能に…。

一時は修理も考えますが、結局そのまま廃棄することになりました。

まとめ

実銃をかなり正確にモデルアップしていたため実銃と同じデメリットまで綺麗に再現されてしまったMARK23。

確かにあのグリップは日本人には太すぎて握りづらい…。

あとはオプションアイテムを取り付けるマウントがH&Kの専用規格だったというのも結構大きなデメリットですね。

U.S.SOCOMに採用されたものの殆ど実線投入されなかったという理由は多分この辺りにあったんじゃないかと思います。

それまではエアガンを買う時に見た目や実銃の歴史、運用思想、開発の背景などを気にしていましたが、MARK23以降はそれまでとは打って変わり、完全にサバイバルゲームでの使い勝手や拡張性を重視するようになりました。

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