AT免許とMT免許の論争に新たな火種を

時事ネタ

普通自動車の免許にAT限定というのが出来てからこのかた、ずっと論争になっている『AT免許とMT免許、どっちがメリットがあるのか』という論争。

もはやメリット云々ではなくマウント合戦の様相を呈していますが、とある芸能人のひき逃げ事件で話題になっているようですね。

この論争を外から見ている分には面白いのですが、せっかくなんで個人的な意見を書き残してみようと思います。

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AT限定免許はなぜできた?

そもそもなぜ免許に『普通車はATに限る』という条件が付くようになったのか?

これはMT車で教習を受けた人たちがAT車特有の運転特性を知らずに、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が多発していたことと、AT車の普及によりMT車に乗る機会が減少していたことから、それ以前の教習のように『MT車教習メインで補習的にAT車の教習を行う』というカリキュラムに加えて『AT車の特性に合わせた専門的なカリキュラム』を創設する必要性があったためだそうです。

詳しい話はWikipediaの記事でも見てください。

個人的な見解ですが、おそらく制度を検討していた段階では『MT車限定』と『AT車限定』という2種類の免許区分にしたかったんじゃなかろうかと思うんですが、多分普通免許を2本立てにすると条件付与前に免許を取得していた人たちに不都合が起こること、それとMTからATに乗り換えた人たちが全員事故を起こしているわけでもないことから、『普通自動車免許(限定無し)』と『普通自動車免許(AT限定)』という今の形に落ち着いたんじゃないかと思いますが、実際のところどうなんでしょうね?

統計データから

ATとMTの取得比率

免許条件別の取得比率、要は普通免許の新規取得者がAT免許とMT免許どちらを取得しているか?というデータですが、全国的にはAT限定が6割と過半数を超えているみたいですね。

平成28年度のデータでは東京都での新規普通車免許取得者のうち、AT限定が5万7841名、限定なしが2万8358名となっているので、約2/3の人たちがAT限定免許を取得しているということになりますが、恐らく東京に限らず大阪や名古屋といった大きな都市を抱える都道府県も似たような比率になっているのではないでしょうか?

ただし、取得比率は地域差が結構あるようで積雪のある地域はこの比率が逆転していて、MT(限定無し)を取得する人が多いとか。

たしかに雪道や凍結路では、エンジンからタイヤまでの駆動が直結するMT車の方が機構的に走りやすいですからね。

ここから“雪の降らない地域にすむ人たちは、7~8割近くがAT限定免許を取得している”ということが推測できますが、どうしても地方は車が無いと仕事にならない、通勤すらままならないという業種が多くなりますからね。

一方都市部は、通勤は公共交通機関を使い、就業中にも車を使うことが無いという人が地方に比べれば多いと思うので、比較的安く、短時間で取得できるAT限定免許の取得比率が多くなるんではないでしょうか?

車の販売統計

日本自動車販売協会連合会(自販連)の統計によると、日本で販売される車(軽自動車・輸入車除く)の9割はAT車だそうで。しかもこのデータはここ数年の話ではなくて2000年以降のお話し。

日本国内の乗用自動車の平均寿命は大体13年という事なので、2013年あたりから公道を走っている車の9割はAT車ということになります。

ネット上での論争

ネットでのAT・MTのマウント合戦を見るのが結構好きなんですが、個人的には『別に取りたい免許取ればいいじゃん』という感想しかないですね。

MT免許勢の意見としては『“AT限定”なんだから免許としては不完全』とか『車好きならMT乗れないとダサい』とか、『就職するときに不都合がある』とかいろいろ意見が出ていて、それに反論するAT免許勢は『今日日MT車の方が少ない』とか『ポルシェやフェラーリだってATになってる』とか『社用車も最近は殆どAT車だ』とかもっともな意見が出ています。

たしかに今の市販車は9割くらいAT車ですし、最近のスポーツカーもMT車なんかまず見ないですね。

社有車も運送業や農林水産業でもない限り使うのは普通車なのでATでしょうし、大型トラックも最近はATの車がありますからね。(大型免許取らないと運転できませんけど。)

ただ、AT免許ではMT車の運転が違反行為(免許条件違反)となるので、たしかに限定無しの免許を取得したほうがメリットは有りそうですが、AT限定に比べると教習時間が若干多いですし、教習料金もその分高めになります。

そこまでしてMT免許にこだわるメリットがあるかどうかは個人の判断なので外野がギャーギャーいう話でもないわけですが、いつまでたってもこの論争は終わらないようで…。

どうせ免許取得するなら…

ネットでの論争は適当なスタンスで言いたい放題なんでほとんど参考になりませんが、一応両方乗れる立場からすると『好きなほう選べばいいじゃん』という感じですね。

『いざと言う時や就職した後の事を考えてMT車乗れたほうがいい』なんて意見もありますが、今の日本で公道を走れる車の9割がAT車ですから、いざと言う時にMT車に当たる可能性は10%程度ですよ?

その“いざと言う時”がそもそも何なのかわかりませんが、仮にホームセンターで軽トラ借りるとしても今じゃほとんどの軽トラがATですからね。

『引越しの時とかトラック乗れたほうがいいじゃん』なんて意見もあるかもしれませんが、レンタカーのトラックですら今ではATですし、2017年3月以降に普通自動車免許を取った人は2トントラックを運転できませんからね。

就職した後のことまで考えるなら普通自動車免許ではなく、準中型自動車免許を取っといたほうがいいです。

というわけで、将来のことを考えて自動車免許を取得するのなら普通自動車免許ではなく準中型自動車免許を取得しましょう!

AT・MT論争に新たな火種が生まれそうな気がしますが、何の免許取るかは正直なところ本人のニーズ次第ですからね。

仕事で運転する必要がないとか、公共交通機関で通勤するのであればそもそも免許は不要ですし、免許証を身分証明書代わりにするのであれば、変に格好つけないでAT限定免許でいいじゃないですか。

身分証明代わりに割り切るなら別に原付とか小型特殊の免許でもいい訳だし…。

中には『男だったら』とか『車好きなら』とか言い出す人もいるでしょうけど、所詮は車の免許ですよ?

よほど寝たきりとか、失明しているとかでもない限り誰でも取得できる免許なんですから、限定条件の有無や免許区分程度のことでマウントとる奴はほっときましょう!

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