フライトシであちこち飛び回って旅行した気になろうということで、今回は長崎県の壱岐空港から福岡県にある“福岡空港”までのフライトです。
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福岡空港
福岡空港は福岡県福岡市にある国の管理する空港。
飛行場コードは
- ICAOコード:RJFF
- IATAコード:FUK
福岡市街地から5km以内という至近距離に位置している日本国内の空港の中で最も市街地からのアクセス性が良い空港ではないでしょうか?
福岡市地下鉄が国内線ターミナルに乗り入れ、博多駅まで約5分、天神まで約11分で結んでいるほか、福岡都市高速のランプも空港の近くあり、九州自動車道太宰府インターチェンジへの所要時間は15分から20分程度。
新幹線が発着する博多駅に近く、乗り換えもしやすいので九州北部から山口県に渡る広範囲から利用客を集めているようです。
元々は太平洋戦争末期に旧日本陸軍によって開設された席田(むしろだ)飛行場で、戦後はアメリカ軍に接収されて“板付基地”と呼ばれていました。
民間機の運行が開始されたのはアメリカ軍によって接収されていた頃の1951年からで、初の路線として日本航空の福岡-羽田線が運行を開始しています。
その後順次国内線・国際線の運航が拡充され、それと入れ替わるように1971年にはアメリカ空軍の戦闘部隊が撤退。
1972年には空港の敷地の大部分がアメリカから返還されて現在の福岡空港となりました。
現在も福岡空港の国際線ターミナルの南側には在日アメリカ軍関連の施設があり、アメリカ空軍航空機動軍団の職員が数名常駐しているそうです。
軍用機の配備は無いものの、年間100機前後のアメリカ軍や政府関係の航空機が飛来するようで、倉庫や給油施設などを備え、米軍関係者や外交官が移動する際のターミナルもあるとか。
アメリカ軍板付地区のさらに南には航空自衛隊春日基地の飛行場地区があり、航空自衛隊の輸送機の中継地点となっています。
福岡空港への就航路線
国内線
2020年時点で就航している路線は
- 日本航空(JAL):羽田、成田、伊丹、新千歳、花巻、仙台、出雲、徳島、松山、高知、宮崎、鹿児島、屋久島、奄美
- 日本トランスオーシャン航空(JTA):那覇
- 全日空(ANA):羽田、伊丹、新千歳、中部国際空港、那覇、小松、対馬、福江、宮崎、宮古島(季節運航)、石垣
- スカイマーク(SKY):新千歳、茨城、羽田、那覇
- スターフライヤー(SFJ):羽田、中部国際空港
- ソラシドエア(SNJ):那覇
- フジドリームエアライン(FDA):新潟、松本、静岡、小牧
- アイベックスエアラインズ(IBX):仙台、大阪/伊丹、新潟、中部国際空港
- オリエンタルエアブリッジ(ORC):福江、宮崎、小松、対馬
- 天草エアライン(AHX):天草
- ジェットスタージャパン(JJP):成田、中部国際空港、関西国際空港
- ピーチアビエーション(APJ):新千歳、成田、関西国際空港、那覇
12社が乗り入れていて就航先もほぼ日本中をカバしています。
特に福岡ー羽田線は運行本数が多いようで、2018年度の路線別旅客輸送実績では、トップの羽田ー新千歳の約905万につづき、二番目の約872万となっていて、航空各社のドル箱路線となっているようです。
国際線
国際線は主にアジアの国々との路線が多いですが、一部北米、ヨーロッパ方面の路線も就航しています。
最も路線数が多いのが福岡ー仁川線ですが、朝鮮半島に近いからというわけではなく、恐らく仁川が国際線のハブ空港になっているからでしょうね。
次に多いのが台湾の桃園国際空港で、こちらも地元台湾のチャイナエアを使って世界中の空港に行くことが出来ます。
これ以外にも国内外のエアラインによる国際チャーター便の運行が不定期に行われているようです。
航空自衛隊春日基地
福岡空港国際線ターミナルの南にある板付地区には航空自衛隊春日基地の飛行場地区というエリアがあります。
春日基地自体は福岡空港の南に5㎞程のところにありますが、飛行場地区というのは春日基地の出張所的な感じになるんですかね?
航空自衛隊の輸送機の中継地点として良く使われるため、九州方面へ出張する際にはかなり高い確率でここに立ち寄りますね。
私も現役当時は大変お世話になりました。
ちなみに航空自衛官の中では飛行場地区ではなく“板付”や“板付地区”と呼ばれています。
小規模ながら板付地区には飛行部隊も配備されています↓
- 西部航空方面隊:司令部支援飛行隊(T-4)
- 航空救難団:春日ヘリコプター空輸隊(CH-47)
福岡空港の飛行場施設
Prepar3dに収録されている福岡空港の滑走路は
- 滑走路長:9,213ft(約2,800m)
- 滑走路方位:16/34

さすがに国の管理する空港だけあって、Prepar3Dでも福岡空港の管制は充実してます。
地方空港でも規模によっては地上や上空の管制を受けることが出来ましたが、福岡空港はそれらに加えて飛行場の運用情報を放送しているATISもあります。
福岡空港に向かっているときにこのATISを聞いておけば運用中の滑走路がわかるので、着陸進入がスムーズになりますね。
航法援助施設としては福岡空港の北西にVOR/DMEとTACANが設置されています。
ランウェイ34の延長線上にあるのでILSと併用すれば着陸進入がやりやすいでしょうね。

フライトプラン
今回もPreper3dのフライトプランナーを使ってフライトプランを作成します。
飛行方式はVFR、ジェットルートを使用する経路を作成しました。

今回のNAVLOGはかなりシンプルです。

- RJDB(壱岐空港)を離陸
- IKE(壱岐VOR/DME)のコース104から航空路A595に合流
- A595に合流したら福岡空港の北西にあるDGC へ
- DGC 上空で進路を157に変針
- JFF(福岡空港)へアプローチ
上手くすればランウェイ16へストレートに進入できますが、状況によっては反対側のランウェイ34に誘導されるかもしれません。
早めにATISから使用している滑走路の情報を把握しておきたいと思います。
福岡空港へのフライト
せっかくなので今回は今までに使ったことのない飛行機で飛んでみたいと思います。
今回使うのはロッキードが第一次大戦と第二次大戦の間の戦間期に開発したL-10 エレクトラです。

このフライトモデルはPrepar3Dにデフォルトで収録されているもので、もともとはFSX向けに開発された有償データだったと思います。
外観のグラフィックが綺麗に出来ていますが、内装も結構しっかり作りこまれていて↓

コクピットの質感も上手く再現されています。
流石にグラスコクピット化まではされていませんが機器は一部近代化されているようで、無線機が現代的なものに換装された機体を再現しているようですね。
いつも通り航法計器を設定してテイクオフします!
航法無線の使い方はなんとなくわかりましたが、この年代の航法計器の見方と使い方が難しいですね…。
しょっぱなで針路を間違えて反対方向に飛んでました。
航法用の機器に気を取られていたのと『こう表示されるんだろう』という思い込みからコンパスの指示している数字を読み違えて針路が反対になっていることに気づかなかったのが失敗の元ですね…。
途中で本来見えるはずの九州本島が見えないことに気づいたのでUターンして本来のコースに戻れましたが、これが小笠原諸島のように長時間洋上を飛ぶような経路だったら完全に遭難してます。

フライトプランの通りであればDGC VOR/DMEで右に旋回すれば福岡空港のランウェイ14に直接進入できるようになってますが、実際に管制官にコンタクトしてみないと使用滑走路がわかりません。
まずは福岡ATISにコンタクトして福岡空港の気象情報を使用滑走路を確認します。
ATISの情報によると現在使用中の滑走路は34で着陸に影響の出る気象状態ではなさそうですね。
ここで福岡空港の管制官にコンタクトして着陸許可を貰いましょう。
管制官からはランウェイ34に左回りのトラフィックパターンで着陸するように指示が出ました。
DGCの3マイルほど手前で右に旋回して方位140°に変針。
ダウンウィンドレグに直接進入するような感じでトラフィックパターンに入ります。

無線機を何も操作していなかったのにここでどういうわけか大分空港のATISを受信し始めました…。
管制機関との交信用の無線機が2台搭載されているんですが、サブの方の周波数がたまたま近隣の空港のATISの周波数にセットされていたんですかね?
色々紛らわしいですがとりあえずこのままトラフィックパターンを飛行して福岡空港のランウェイ34へアプローチ。

サブの無線機をOFFにしても大分ATISがずっと流れっぱなしな所を見ると、どうも福岡タワーと大分ATISの周波数が被ってるみたいですね…。
もう対処のしようがないのでこのまま最後まで行きましょう。

尾輪式の飛行機なので接地寸前のフレアのかけ方が難しいですが、意外とソフトに設置できました。
サマリー
エレクトラは初めて飛ばす飛行機でしたが意外と操縦安定性が良くて飛ばしやすかったですね。
機敏な動きは難しいですが、ピッチ変更や旋回するときのロール起動が緩やかでコントロールしやすい印象を受けました。
低速での挙動も安定しているので着陸時の姿勢制御がしやすいのが良いですね。
ただ、計器類がだいぶ古めかしいので現代の飛行機の計器類に慣れていると使いづらいかもしれません…。
空港周辺を飛んだりシンプルなルートでのクロスカントリーフライトをするには十分だと思います。
次のフライトはこちらから↓
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