フライトシムであちこち飛び回って日本中を旅行した気になろうというシリーズ。
今回は鳥取空港から“隠岐空港”までのフライトです。
着陸がいつも無理やりな感じになってしまうので少しでも上手くなるためにPrepar3Dのトレーニングシナリオやタッチ&ゴーの練習をしてみましたが、おかげさまでなんとなくで着陸のコツがつかめてきたような気がします。
果たして練習の成果は発揮されるのか?
今回はCaptainsim製のボーイング767で飛んでみました!
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隠岐空港
隠岐空港は鳥取県隠岐郡隠岐の島町にある地方管理空港。
飛行場コードは
- ICAOコード:RJNO
- IATAコード:OKI
私はずっと『確か離島にある空港だけど、隠岐空港というくらいだから隠岐の島って名前の島にあるんでしょ?』なんて思ってましたが、実際には隠岐諸島の島後(どうご)島という島にあるんですね。
どうも自分の住んでいる地方以外の地理には疎いもので…。
そんな島後島を含む隠岐諸島全体は2009年にユネスコから世界ジオパークとして認定されたことから現在は隠岐空港に“隠岐ジオパーク空港”という愛称が付けられています。
1965年に場外離着陸場として開設され、開港当初は米子空港との間に不定期路線が運行されていたようです。
翌1966年からは出雲空港との間にも不定期路線が開設し、1968年には場外離着陸場から正規の空港に認可されています。
正規の空港として認可されたはいいものの、滑走路長が短くてジェット旅客機の運航には不向きであったため、1999年に当時の隠岐空港の南側の隣接地に新たに滑走路とターミナルを建設し、こちらが現在の隠岐空港となっています。
隠岐空港への就航路線
隠岐空港に就航するエアラインはJAL系のジェイエアと日本エアコミュータの2社。
2020年時点での運行路線は
・日本航空(JAL): 伊丹(ジェイエアの機材と乗員で運行)
・日本エアコミュータ(JAC):出雲
となっています。
エアライン以外に隠岐空港を使用している官公庁や企業はありませんが、隠岐諸島で発生した急患の移送のために航空自衛隊の輸送機が降りてくることがあるようです。
隠岐空港の飛行場施設
Prepar3dに収録されている隠岐空港には滑走路が2本あります
滑走路A
- 滑走路長:6,556ft(約2,000m)
- 滑走路方位:08/26
滑走路B
- 滑走路長:4,917ft(約1,500m)
- 滑走路方位:07/25

Preper3dでは2本とも使用可能なんですが、実際の隠岐空港の衛星画像を見てみると↓

短い方の滑走路はオレンジ色の×印がいくつか書かれているので現在は使用不能となっています。
実際にはこの滑走路に降りることはできませんが、Preper3dには反映されていないようですね。
航法援助施設はILSの他に高高度用のVOR/DME(コールサインはOIE)が1基と、ランウェイ08への進入用のILSが設置されています。

フライトプラン
いつも通りPrepar3Dのフライトプランナーを使って飛行ルートを検討します。

今回もVFRでVORを経由するルートとなっていますがいつも通り空港間をダイレクトに結ぶルートですね。

NAVLOGを見ると空港の間にVORが挟まれているように見えますが、ここに表示されているVORはどちらも空港から0.2マイル(約300m)程度しか離れていません。
実態としては鳥取 - 隠岐間のダイレクトルートのような感じですね。
今回の飛行ルートを大まかに説明すると
- RJOR(鳥取)を離陸
- OIE(隠岐VOR/DME)のコース321に合流
- RJNO(隠岐)へ進入
といった感じです。
隠岐空港への着陸ですが、こちらのタイミングで好きな滑走路に着陸することが出来るのでILSの設置されているランウェイ08に着陸する予定です。
前回のタッチ&ゴーの練習で
- ファイナルレグに入った時点の高度は滑走路の標高+2,500ft
- ファイナルレグに10マイル以上取る
と上手く着陸出来るということがわかったので、今回はこれを基にして↓
- OIEのコース321に乗って隠岐空港に接近
- OIEから20マイルのあたりから降下を始めOIE上空到達時点で高度2,800ftまで降下
- OIE通過後、進路を保持したまま5マイル程度進む
- 進路を250°に変針してダウンウィンドレグへ進入
- OIEから15マイル程度の地点で左に旋回してベースレグへ
- 計器を参照しながらランウェイ08に正対する
- OIEの西10マイル地点から着陸進入を開始
といった感じで隠岐空港のランウェイ08への計画してみましたが…。
果たしてうまくいくのかどうか?
隠岐の観光スポット
隠岐諸島は世界ジオパークに認定されているので自然を満喫できるネイチャーツアーとかに参加しないと勿体ない!
(↑画像クリックで予約サイトにジャンプします)
隠岐諸島を巡る遊覧船もあるみたいですけど、もっと小回りの利くシーカヤックで遊覧船も入れないような入り江や洞窟に行くのも楽しそうですよね!
この他にもいくつか団体がシーカヤックのガイドツアーをしているようなので、気になる方はこちらから探してみてください↓
隠岐空港へのフライト
今回の使用機材はCaptainSim製のボーイング767です。

いつも通り航法用の無線機や飛行管理システムのセットアップしますが、今回はそこも動画にしてみました。
機器類の設定は完全に自己流なので参考にすらならないかもしれませんね…。
飛行管理システムのセットアップをしたらプッシュバックしてもらいながらエンジンをスタート!

久々なのでエンジンスタートの手順がグダグダな感じですがトラブルもなくコンプリート!
まぁシミュレータでトラブル発生を設定していないのて失敗するわけがないんですけどねw
セットアップが完了したらタクシーアウトしてランウェイ28に向かいます。

ランウェイ28に到着したら周辺を飛行している航空機に対して離陸を宣言します。
シミュレータの設定では他の航空機も飛ぶようになっていますが、しばらく待っても何の応答もないので周辺には誰もいないようですね。
問題がなさそうなので離陸します!
離陸したら右に旋回し、OIEのコース321に合流して巡航高度4,500ftまで上昇。

もっと巡航高度を高くとっても良かったんですが今回は飛行距離が短いのであまり高度を取ると今度は降下するのが大変ですからね…。
なんならもう少し低くてもいいかもしれません。

OIEから20マイルの地点に到達したので予定通り2,800ftまで降下を開始します。
降下するのはたった1,700ftなのでもっとOIEに近づいてからでもいいような気もしますが、飛行場に近づくと管制機関との交信をしつつ、速度や高度を監視、フラップやスポイラーの操作をする必要があるので姿勢を安定させることが難しくなりますからね…。

OIEの上空に到達しましたが、相変わらず高度が不安定です…。
速度や高度に合わせてピッチトリムを調整する練習も必要ですね…。
ここから5マイルほど進んだら左旋回してトラフィックパターンの内側からダウンウィンドレグに進入。

ダウンウィンドレグに入る直前でバランスを崩して機体をひっくり返しそうになりましたがなんとか持ちこたえました。
まだ失速するような速度でもなかったんですが、どうもフラップを展開しているとロールが不安定になる傾向があるようです。
危ないところでしたがなんとかリカバリーしてトラフィックパターンに進入します。

OIEから15マイルの地点で再び左旋回してベースレグへ。
バランスを崩さないようにロール角を抑えながら慎重に旋回します。

PFD(プライマリフライトディスプレイ)のILSガイダンスを参考にしながらファイナルレグへ。
若干ランウェイの右にずれてますがこの程度の修正なら余裕ですね。

ところがランウェイに接近していくとILSのガイダンスビームがランウェイの方向と一致していないことが判明!
機体側のILS受信機のセッティングを間違えた可能性がありますが、今更修正できないので目視で着陸します。
しかし、ここで隠岐空港のランウェイにPAPI(パイロットにランウェイへの進入角度を伝えるライト)が設置されていない…。
ゴーアラウンド(着陸のやり直し)も一瞬考えましたが、アプローチ自体はいい感じなのでこのまま突っ込むことにします。

↑ちなみにそのタイミングでの機体の外部ビューがこちら。
本来ならここでは機体姿勢が水平か若干機首上げになってないといけないんですが、機首が下がって頭から突っ込むような感じになってますね…。

ランウェイ進入直前から機体をどうにか水平に保ち、接地直前にフレアをかけて機首を上向きにした状態で着陸!
割と綺麗に降りているように見えますが…。
接地点が結構奥の方になってしまったのでタッチ&ゴーの練習した成果が全く出ていないような気もしますね。
やっぱりあそこでゴーアラウンドしときゃ良かった?
旋回中に機体をひっくり返しそうになったり着陸スキルが練習前と変わっていなかったりと相変わらずな感じですが、隠岐空港に到着することは出来ました。

隠岐空港には滑走路と狭いエプロン、両者を結ぶ短いタクシーウェイしかありません。
かなり狭いですがこれくらいの面積があればエプロンで地上旋回してターンアラウンドすることは出来そうです。
サマリー
ダウンウィンドレグに入る前にひっくり返りそうになった件ですが、最近友人とPrepar3Dで遊んでいた時にその友人が空港へのアプローチ中に同じ状況に陥って墜落させていたのを思い出しました。
どうもフラップ展開中に失速ギリギリになるとエルロンの効きが強くなる傾向があるようで、この状態でロール操作をすると想像以上のロールレートで機体が傾いてしまいます。
ある程度の速度を維持したうえでアプローチすることで防げるようなので、必要以上に減速しなければ問題にはならないでしょうね。
それと今回の着陸ではILSの表示がおかしいことに気づいた時点でゴーアラウンドするべきでした。
そうすればランウェイ通過のタイミングでPAPIがないことにも気づけたでしょうし、ILS受信機の設定の確認もできたはず。
仮に“ILSの表示はあの状態が正常でPAPIがない=航法援助機器がほぼ使い物にならない”という状態だったとしても、視程は良いので目視でもっと滑らかにアプローチすることが出来たはずです。
シミュレーターなので機体がひっくり返ろうが無理やり着陸しようが何の問題もありませんが、せっかくならもっとちゃんと着陸出来るようにしたいですね。
次のフライトはこちらから↓
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